中居正広と舞祭組、親子のような師弟関係 ラジオで語られた1stアルバム制作裏話

 また、「聞かれれば、お話しますけど」と、中居扮する舞祭組ファンのキャラクター“スルメさん”の名前の由来についても明かされた。大相撲の土俵の下に、安全を祈って埋められるスルメから取ったというものだった。「怪我のないように、安全に、滞りなくって、意味があるんだと思って」。それは、“本当の優しさは、わかりやすく見える形じゃなくていい”そんなシャイゆえに、天邪鬼な態度を取ってしまう中居の親心そのものだ。

 しかし、ようやく自分の足で歩き始めた舞祭組も、まだまだ成長途中。全国キャンペーンを行なった際、1,000人規模の会場で280人しか入らなかったというトホホ話も飛び出す。だが、その話も「さすがですよね、舞祭組って(笑)」と、まるで手のかかる子どもたちを見つめるように愛しそうに話す中居。そして「俺らもあったけど。1万人のところに1,000人ぐらいだったかな。そんなの俺らぐらいだと思ってたけどね」と、かつてSMAPとして乗り越えてきた壁を重ねてみせた。

 中居の行動にはすべて意味があり、意思を貫く人だ。思いつきで思い出話をしているのではないだろう。舞祭組を育てることで、自身のキャリアの棚卸しをしているのかもしれない。プロデューサー中居の先に広がる風景がもう見えているのだろうか。プレーヤー中居として、新たなステップを踏む姿も期待してしまう。

(文=佐藤結衣)

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