嵐 相葉雅紀と松本潤、『ぼくらの勇気 未満都市』出演の意義は? 2人の演技から感じた20年の歩み
KinKi Kidsのデビュー記念日となる7月21日、『ぼくらの勇気 未満都市2017』(日本テレビ系)が放送された。
20年前に放送された人気作品が、スペシャルドラマとして復活。堂本光一(ヤマト)、堂本剛(タケル)、相葉雅紀(アキラ)、松本潤(モリ)、小原裕貴(キイチ)、矢田亜希子(スズコ)といったオリジナルメンバーたちが集結し、20年後の姿が描かれたことが本作においてもっとも感慨深いポイントだ。それと同時に、相葉と松本がキーマンとして登場したことに、20年という時の流れを感じた。相葉と松本にとって今回のドラマに出演したことは、先輩や仲間、さらには視聴者に“これまでの20年”の歩みの成果を報告したようでもあった。
オリジナルでは、当初ヤマトやタケルたちとは対立関係の存在にあったアキラ。それ故、今の相葉からは考えつかないような悪態をつく、心が荒んだ少年を演じていた。当時の演技には初々しさが感じられたのも事実だ。しかし、2017年版では一級建築士・岩永彰としてビシッとスーツを着こなし登場。しかも、ある事件をきっかけにその姿は一変し、疲れ果てた様子や時には荒々しい言動など、これまで見せてこなかった相葉の姿があった。近年さまざまな役に積極的に取り組み、演技の幅を広げている印象のある相葉。特に『ようこそ、わが家へ』や『貴族探偵』(フジテレビ系)など、少し変わった設定の役どころに続けて挑戦したことが、今回の好演につながったように思う。
一方、オリジナルでは、宝生舞演じるユーリと活動を共にし、犬のリキを連れて歩く純粋無垢な少年・モリを演じていた松本。幼いキャストでありながら、20年前からキーパーソンとしての役割を果たしており、その後の演技での活躍を感じさせる才覚を当時すでに発揮していた。2017年版でも、その存在感はもちろん健在。飲食店を経営する青年・江口杜生として成長を遂げ、大人になったことで生じる感情の機微を見事に演じてみせた。途中には、当時を思わせるオーバーオールで変わらぬ愛くるしさを見せたり、フルフェイスをかぶっても松本だとわかってしまうオーラを感じさせる場面も。松本が持つ魅力がバランスよく引き出されていた役どころだった。