Kis-My-Ft2は“オンリーワン”のアイドルに 『キスマイBUSAIKU!?』で楽しむメンバー個性

エスコートアイドル藤ヶ谷太輔 

 番組で、ランキング上位常連となっており、“キング”の呼び名を持つ藤ヶ谷。多くの支持を得るのは、藤ヶ谷の気くばり上手にある。“激ムズパーキングでカッコいい駐車対決”は、駐車する間ただ助手席の彼女を待たせるのではなく「指示出ししりとりをしよう」と提案。「うしろ大丈夫ですか? “か”!」「快適な運転です、“す”!」と会話を楽しみながら、共同作業をしている楽しさを演出する。“ジムのインストラクター対決”でも、「家でもできるトレーニングを考えてきました」と、常に相手にとってプラスアルファを提供する。それができるのも、見ている人と見られている自分、どちらの視点もイメージできる想像力があるからこそ。それゆえに、さりげない優しさに加えて、甘いセリフをサラリと添えられる。それは、観客と俳優のポジションにもそのまま当てはまる。藤ヶ谷がドラマや舞台と、俳優業で成功しているのも、大きく頷ける。 

天然系スキありアイドル玉森裕太 

 藤ヶ谷同様、ランキング上位をキープしている印象の玉森。甘いセリフをささやけば、その内容よりも、恥ずかしがって照れてしまう玉森に、キュンとしてしまう人も多いのではないだろうか。黙っていればクールな印象。なのに、走り方がひょこひょこしているなど、親しみの持てる隙が玉森にはある。また、天然ゆえに大きくハズすこともあるのが、視聴者を飽きさせないところ。4月24日放送の“寒い中待っていてくれた彼女をキュンとさせる一言対決”では、他のメンバーが彼女をねぎらう言葉をかけるなか、玉森だけ「さっむ。なんで外で会うの?」とぶっきらぼうな言い回しで最下位に。「ダルそうな感じを演じたんですけど、ぜーんぜん刺さんなかったです」と飄々としたコメントを披露し、笑いを誘った。やはり飾らないナチュラルさこそ玉森の最大の魅力なのだ。

アイデアぶっ飛びアイドル二階堂高嗣

 二階堂は、いつも予想の斜め上をいくアプローチで笑わせてくれる。“ずっとキュンキュンする帰り際の一言対決”は、「いつになったら俺のために朝ごはんを作ってくれるの?」と絶叫。「なぜ朝ごはん?」「意味わからないんだけど」とツッコミコメントも大混乱する事態に。本人としてはプロポーズを意識していたそうなのだが、コミュニケーションが何段階かぶっ飛んでしまっているようだ。“ジムのインストラクター対決”も、女性のウエストに拳を当てて筋トレをする。「手の位置がセクハラ」などとコメントされたが、本人は力を入れる位置を意識してほしかったとの意図があったらしい。予想外な言動という意味では、千賀と近いポテンシャルを感じる。二階堂と千賀が、“ニカ千”コンビとしてファンから親しまれているのも納得だ。ふたりの言動が、キスマイのバラエティ力をさらに引き上げてくれると期待している。

 メンバーの“らしさ”を開拓し、キスマイというグループの可能性を大きく広げてきた『キスマイBUSAIKU!?』。ツッコミながらも、彼らに対する愛着が湧いてくる、素晴らしい番組だ。そして29日の放送には、タッキー&翼の今井翼がゲスト出演し、キスマイとグランピング女子会を盛り上げる対決を行なうという。果たして、どんなランキングになるのだろうか。また新たな彼らの魅力が見つかるかもしれない。

(文=佐藤結衣)

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