ClariS、たぴみる、DAOKO、鹿乃…2017年春アニメ主題歌で注目のネット発女性アーティスト
たぴみる「発見者はワタシ」(『ゼロから始める魔法の書』オープニングテーマ)
異種間の交流をテーマにしたファンタジーもののライトノベルを原作に持つアニメ『ゼロから始める魔法の書』のオープニングテーマを飾るのは、同曲をもってメジャーデビューとなる新人アニソンシンガー・たぴみる。楽曲は『ラブライブ!サンシャイン!!』などでもおなじみ石倉誉之氏が手がけており、ファンタジーであることの異世界感と、オープニングにピッタリのアッパーで元気な面を強調する楽曲に仕上がった。公開済みのMVも完成度が高く、監督はBUMP OF CHICKENをはじめ、数々のMVやCM、ライブの演出を手がけている東市篤憲(A4A)が、演出は縷縷夢兎デザイナーの東 佳苗が、脚本は大学生映画監督として注目を集める松本花奈が担当。ここ数年、アニソンシンガーの新人は多く登場しているが、ここまで作り込まれた世界観と高いクリエイティブを持つ歌い手は珍しい。動画投稿者としての一面も持ち合わせる彼女が、シーンでどこまで存在感を発揮できるのか、これからが楽しみだ。
鹿乃「day by day」(『ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝』エンディングテーマ)
2010年からニコニコ動画で歌い手として活躍し、2015年にデビューを飾った鹿乃の新曲「day by day」は、同名ライトノベルを原作に持つアニメ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の外伝である『ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝』のエンディングテーマ。作曲と編曲を担当したのは、アニメシーンで高い評価を受けている若手音楽作家・田中秀和(MONACA)。ともすれば“変態的”といえる曲調や楽器の使い方に定評がある彼だが、今回は鹿乃のキュートな声を前面に押し出したポップ・バラードに。聴けば聴くほどアレンジの妙を感じ取れるスルメ曲と言えるだろう。ちなみにカップリングとしてやしきんの手がけた「29-Q」が収録されているが、こちらは少し懐かしいアキバ系電波ソング風の一曲だ。
次のステージへ踏み出したことを表現する作品の目立つ今クールのアニメ主題歌。そのなかでも今回ピックアップした女性アーティストの作品は、アニメ以外の映像をはじめとしたクリエイティブとも密接に関わりながら、自身の世界観を見事に表現している。アニソンシンガーを目指す女性アーティストも多くなり、シーンの代謝も活発になってきた昨今、どこまでこの勢いは続くのか。彼女たち注目の若手アーティストに懸かっているといっても過言ではない。
(文=向原康太)
■リリース情報
『発見者はワタシ』(TV アニメ『ゼロから始める魔法の書』OP テーマ)
発売:2017年5月24日(水)
価格:1,300 円(税抜)
<収録内容>
1.発見者はワタシ
2.こころスタート
3.心情コンプレックス
4.発見者はワタシ(Instrumental)
5.こころスタート(Instrumental)
6.心情コンプレックス(Instrumental)
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