山下智久、NEWS、関ジャニ∞…定番サマーソングにまつわる隠れたエピソード
季節やイベントをテーマにした曲はヒットしやすい、といわれる。実際、次々とヒット曲を生み出しているジャニーズにも、春夏秋冬をテーマにした曲は多く存在する。暑さが厳しい今日この頃、ジャニーズのサマーソングを聴いて気分を盛り上げてみるのはどうだろうか。
山下智久「SUMMER NUDE '13」
山下が主演を務めたテレビドラマ『SUMMER NUDE』(フジテレビ系)の主題歌になったこの曲。1995年にリリースされた真心ブラザーズの12枚目のシングル『サマーヌード』が原曲だ。ドラマの『SUMMER NUDE』も楽曲をイメージして制作され、大きな話題を呼んだ。「サマーヌード」は、夏の名曲として長い間愛されている。そして、1997年に真心ブラザーズがセルフカバーした「ENDLESS SUMMER NUDE」をはじめ、クラムボン、土岐麻子、bird、夢みるアドレセンスなど、山下以外にも多くのアーティストがカバーをしている。そんな名曲をカバーした「SUMMER NUDE '13」のMVには、山下が全裸で泳ぐシーンがある。全裸になることは撮影当日に知ったそうだが、ヒット祈願の意味を込めてすぐに山下はOKを出したそうだ。このMVは、山下の肉体美と海のコントラストが美しい。当時、「タイトルどおりヌードに? そう、全裸になります!(笑) 心も裸になってね」(出典:http://jisin.jp/serial/johnnys/johnnysinfo/6998)と語っていた山下のプロ根性が、美しい映像を生み出したのではないだろうか。
NEWS「君がいた夏」
16枚目のシングル『ONE -for the win-』通常盤に収録されている「君がいた夏」は、切な系爽やかラブソングだ。この曲の歌い出しの部分は、メンバーの加藤シゲアキが担当している。これまでのNEWSの楽曲で、加藤が歌い出し部分を歌ったことはほぼ無かったため、新しいNEWSのカタチを見い出すことが出来た曲でもある。実はこの“加藤の歌い出し”、メンバーの手越祐也が強く推したそうなのだ。2014年7月号の『月刊ソングス』(ドレミ楽譜出版社)では、実際手越はこのようなコメントをしている。
「俺はA(メロ)は歌わないって言ったんですよ。何なら俺は小山とシゲが歌うAメロが聴きたいって、強くお願いしました。この曲で2人が歌うAは絶対いいと思ったから。切ない曲って、ググッと心に響くように歌わないといけないから、すごく難しいんですよ。でもこの曲には2人の声が合うと思ったし、その方が絶対に聞く人の心に響くから、それを聞かせてほしいって」
グループのことを知り尽くしてるメンバーだからこそ、こういうアイデアが出てくるのだろう。さらに、17thシングル『KAGUYA』に収録されている「バタフライ」は、「君がいた夏」のアンサーソングでもある。「君がいた夏」は、歌詞の一人称が“僕”。都会へ旅立ち、別れを選ぶ男性の歌だ。一方「バタフライ」は、一人称が“わたし”で女性的な歌詞が印象的。故郷に残った女性の歌のように取れる。この対比を考えながら聴くのも面白いかもしれない。