三代目JSB 登坂広臣はなぜ人々を魅了する? 歌唱力と愛すべきキャラクターで地位確立

 最近、飛ぶ鳥を落とす勢いで人気の三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE。メンバーの岩田剛典をはじめ、個人での活動も各々順調だが、7人が揃った時の勢いはすさまじい。例えば、オリコン2016年上半期ランキングの「アーティスト別トータルセールス(ATS)」部門では1位を獲得。嵐の総売上53.4億円を大きく超え、上半期総売上は76.9億円にも達し、全8部門中5冠を獲得するという快挙を達成している。

 そんな三代目J Soul Brothersを歌の面でリードしているのが、ボーカルの登坂広臣だ。登坂は、美容師、アパレル業を経て三代目J Soul Brothersに加入。ボーカル選出のために2010年2月から行なわれた『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者達へ~』へ参加した。約3万人の参加者の中から栄光を勝ち取った一人である。2015年2月8日に放送された『SONGS』(NHK総合)で、「親に反対されようが、友達に笑われようが、チャレンジして諦めるほうが心の整理がつく。そう葛藤したその日に『辞めます』と言った」と仕事を辞めてオーディションに臨んだことを告白。諦めずに挑戦することで夢を掴んだのだ。

 約3万人の中から選ばれただけあって、登坂の歌唱力は流石といったところである。そもそも、登坂はオーディションを受けるまで特筆できるようなボーカルトレーニングの経験はなかった。そのため、オーディションに受かった時のキャッチコピーは、“経験値0のシンデレラボーイ”。にも関わらず、その伸びのある高音は、多くのファンを魅了し続けている。もちろん、現在はしっかりトレーニングを積んでいるため、さらに美しく高音を出せるようになっているように思う。年々、三代目J Soul Brothersの楽曲のキーが上がっていっているのも、登坂の高音という武器があるからなのかもしれない。

 容姿端麗かつ歌唱力もある登坂は、一見近寄りがたいイメージがある。しかし実際は人懐こく天然なキャラである。例えば、主演を務めた映画『ホットロード』の舞台挨拶では、共演者同士で集まりゲームをしていたという山田裕貴に対し、「誘ってくれなかったよね」と寂しそうに語っていた。さらに、「Nights(劇中で登坂が率いる不良チーム)のLINEグループもある」と聞くと、「俺入ってないよ、誘ってよ!」とコメントするなど、気さくさを見せた。また、2015年1月19日に放送された『しゃべくり007 旋風!三代目Jソウル7人VSしゃべくり7人』(日本テレビ系)では、「家でずっとやってるんです」と毛玉の気持ちいい取り方という、何とも地味な豆知識を紹介し、スタジオの笑いを取っていた。この意外性もまた、多くのファンを魅了しているのだろう。

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