「立ち止まった人をハッとさせたい」丸本莉子が故郷・広島で確かめたストリートライブの原点
また、この日は8月24日にリリースするニューシングルより表題曲の「ガーベラの空」を弾き語りで披露した。「ガーベラの空」は特撮、アニメソングを多く手がけている藤林聖子氏との共作による作詞で新境地とも言える楽曲だ。
「ミディアムテンポの曲で、『こういうのも歌えるんだ』と思ってもらえればいいですね。私の歌詞は格好つけないで、比喩とかは入ってないんです。比喩を使おうとすると1曲を通して聴いた時に入りにくかったりするので、あえて抜いています。でも、真っ直ぐな曲ばっかりだと飽きちゃうと思うし、比喩のような『この結末はなんなんだ』という曲を作りたいです」
ストリートライブで丸本は、広島東洋カープ、中﨑翔太選手の登場曲に使われている自身の楽曲「ご機嫌ベイベー」も披露し、道行くカープファンも輪に巻き込んでいった。
「場所によって空気や人の層が違ったり、通りすがりの人、足を止めてくれた人を呼び込めるように、場に適したパフォーマンスを鍛えていきたいですね。ライブが面白くないと『CDでいいや』ってライブにも足を運んでくれませんから」
夏ということもあり、フリーライブではスタッフが団扇を配っていたが、この日のライブでは早い段階でストックが切れてしまっていた。予想以上に多くの人がライブに足を止めたということを物語っている。ライブを一番に考えている丸本は、来年2017年7月1日にイベント『ヒーリングサミット2017』を開催する。イベントに向けて、丸本はこれからどのような展望を描いているのか。
「暑い中聴いてくれてる人、最初から最後までいてくれる人もいて。私は誰かのために何も出来ないけれども、私の歌で元気になってくれたり笑顔になってくれる人がいてくれたらすごく嬉しい。そういう人たちがいるんだったら、もっとストイックになって、今日からまたさらに新しい気持ちで頑張っていきたいなと。ストリートライブは、やればやるほど出会えない人と出会えるので、そこでもっと可能性を広げていけたらと思います」
言葉は違えど、「ファンに元気、癒しを与えたい」という丸本の思いはライブの最後のMC、そしてインタビューの中でも一貫して伝わってきた。丸本はこの日ライブの1曲目とラストの楽曲にデビュー曲「ココロ予報」を選んだ。この曲は広島から上京した彼女が挫折しそうになった時に、<いくつものの日々を越えてきた>と自身に言い聞かせる楽曲。ラストの歌詞の一節は<雨が降ればやがて太陽が この街を照らしゆくように この先に待っているはずさ 大丈夫 大丈夫 大丈夫>と締めくくられる。マイクレスによる生の丸本の声が金座街に響く中、この歌詞がこれからの丸本の未来を示しているような気がした。
(取材・文=渡辺彰浩)
■リリース情報
『ガーベラの空』
発売:2016年8月24日(水)
Digital Only
■ライブ情報
『丸本莉子ライヴワーク2016~1万人との癒し旅~』
7月29日(金) 東京都 浜松町文化放送サテライトプラス18:00 フリーライヴ
8月2日(火) 東京都 有楽町駅前広場 フリーライヴ 1回目:16:30 2回目:18:00
8月4日(木) 東京都 有楽町駅前広場 フリーライヴ 1回目:16:30 2回目:18:00
8月20日(土) 栃木県 Utsunomiya ESPRIT 「RADIO BERRY ベリテンライブ 2016」 15:00
8月21日(日) 東京都 TSUTAYA O-EAST 「歌歌2016~TOKYO SPECIAL~」 12:30
(終了分は割愛)
■1年で歌い歩く「丸本莉子ライヴワーク2016~1万人との癒し旅~」集大成イベント
2017年7月1日(土)丸本莉子主催イベント「ヒーリングサミット2017」
※今秋以降 詳細発表予定
■丸本莉子公式HP
http://marumotoriko.com/