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ピロスエのハロー!プロジェクト分析:「ハロプロDJイベント」

ファン文化が生んだ音楽享受の場――ハロプロ系DJクラブイベントの現在

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新宿二丁目発『つんパラ。』

20151025-halo3.jpg今年8月16日に行われた『つんパラ。六』のフライヤー。

 そして最後に紹介するイベントは『つんパラ。』。新宿二丁目にあるAiSOTOPELOUNGEで行われている、いわゆるゲイ向けのイベントである。今回話を訊いたのは、共同主催者のうちの1人で、DJも務めているOSH氏。

 「つんパラ。の第1回は2013年の1月に開催したんですが、ハロプロ関係のDJイベントがすでにたくさん開催されている状況の中で後発でのスタートだったので、他のイベントと違う切り口を探している中で、「なんだかんだで結局つんく♂さんの曲が好きなんじゃない?」という結論に行き着き、飲み仲間のDJ3人で始めることになりました」

 当初は3人のオーガナイザーによる企画であったが、現在はOSH氏とChuu氏の共同オーガナイズになっているとのこと。

 「もともと新宿二丁目ではアーティストくくりのJ-POPイベントが盛んに催され、また老舗のアイドルイベントも人気で、振りコピのニーズも根強いので、単純な振りコピイベントとしてまとめる形もありだったのですが、つんく♂さんの作品はアーティストの垣根なく一貫した音作りや世界観があるので、ハロプロ以外のつんく♂プロデュース作品(EE JUMPやソニン、NICE GIRLプロジェクト!、さらに浜崎あゆみ、観月ありさなどの提供曲)や、さらにはつんく♂さん本人の歌唱曲やシャ乱Q楽曲までを対象として、欲張りにやってみようというところがイベント発起の原点です」

 新宿二丁目方面でハロプロ含むアイドル曲DJイベントが以前から行われているのは、なんとなく風のうわさで聞こえてはいたのだが、筆者が実際に足を運ぶ機会はなかなかなかった。それがClubGATAS出演DJ陣に二丁目方面からのゲストDJがいて、数人と知り合いになったのを機に、今夏8月16日の日中に行われた『つんパラ。六』に行ってみた。

 前項で述べたクラブノリ/フリコピの二分法で捉えてみると、つんパラ。の客層はどちらの傾向も見られた。ClubGATASに比べるとフリコピ率は高いが、ハロプロナイトほどではない、といったところだろうか。

 「(つんパラ。の特徴は)ショータイムを楽しみにされているお客さんが多いと自覚していますので、そこには力を入れています。ドラァグクイーン(いわゆる女装家の方)のコミカルなショーや、ダンスユニットもお客さんのレベルが高いことから、すごいことやってやろうという強い気持ちでハイクオリティなステージを見せてくれるので、見応えがあるのではないかと思ってます」

 これは『つんパラ。六』でも行われており、ハロプロのYouTube番組「ハロ!ステ」のパロディ的なトークコーナーは笑わせてもらったし、フリコピダンスユニットによる演舞もスキルの高いものだった。

 「また、毎回一風変わった視点で楽曲を取り上げる特集タイムを設けて、つんく♂作品を楽しめるよう趣向を凝らしています。これまでには「ダンス☆マンタイム」(ハロプロ関連曲の中で、ダンス☆マンの手がけた曲だけノンストップMIX)や「つんく♂RAP&セリフ楽曲タイム」(セリフパートのある曲や、つんく♂さんの主張の強いラップや合いの手の目立つ曲だけをまとめてMIX)、「モー6期タイム。」(道重さゆみ卒業を目前に、彼女を含めモーニング娘。6期の関連曲だけをまとめてMIX)などなど、よくあるアーティストくくりの企画ではない形で、楽曲の魅力を楽しめることを心がけてイベントを組み立てています」

 ところで、ハロプロとゲイカルチャーの接点ということで連想されるのが「二丁ハロ」というグループである。二丁目で知り合ったハロプロファンのゲイたちにより結成されたアイドル?グループで、最近では昨年8月の横浜アリーナでの『@JAM EXPO 2014』に出演したり、リーダーのミキティー本物氏は私立恵比寿中学、BELLRING少女ハートなどの振付を担当したりしている。

 「二丁ハロとは以前から付き合いがあったので、第3回までゲストでショータイムに出演してもらっていました。メンバーの卒業式(モーニング娘。の卒業公演のパロディ)や、新メンバーオーディション仕立てのショータイムなど、お客さんから反響の大きいステージを多くやってもらいました。最近では彼ら自身がアイドルや振付師として活躍する場面が増えてきているので、またイベントの趣旨と合う活動があれば出演してもらいたいと思っています。実は、最近もこっそり遊びに来てくれています(笑)」

 つんパラ。はつんく♂作品をテーマとしたイベントということだが、今年はつんく♂についての色々と衝撃的な発表もあった。

 「つんく♂さんが病気を発表された時はショックでしたが、そんな時だからこそ、つんく♂さんの作品の魅力を1人でも多くの方に知ってもらいたい、という気持ちで開催を続けてきました。復帰後、ハロプロのプロデュースを卒業されていたことが明らかになって悲しい気持ちもありましたが、今後はハロプロ以外により広いアーティストの作品が聴けることを楽しみにしながら、マイペースに開催を続けていきたいと思っています!」

 「また一方で、つんく♂作品以外の最近のハロプロ曲も聴きたいという声が多数寄せられたので、スピンオフイベント『つんパラウンジ。V』として、つんく♂作品+ハロプロ関連楽曲に間口を広げた形で並行して開催することになりました。これはイベント立ち上げ当初は思ってもみなかった展開なのでうれしくもあり、今はさぐりさぐりで開催している状況です。今後も作品のリリース状況を見ながら、開催の形を検討していきたいと思っています」

 『つんパラウンジ。V』の次回開催日は12月17日(木)。また、それに先立つ12月5日(土)には沖縄で初の出張開催も予定しているとのこと。

 「新宿二丁目のイベントということでイロモノ的に見られがちではありますが、まじめに楽曲やアーティストに向き合ってイベントを組み立てています! もちろん男性も女性も大歓迎のMIXイベントとなっていますので、是非一度遊びにいらしてください!」

■『つんパラ。&つんパラウンジ。V』公式Twitter
https://twitter.com/tnpr_2cho

 今回紹介した3つの他にも、ハロプロ系クラブDJイベントはいくつか開催されている。それらも含め、気になった方は一度足を運んでみて、ハロプロファン文化の魅力の一端に触れてみてはいかがだろうか。

■ピロスエ
編集およびライター業。企画・編集・選盤した書籍「アイドル楽曲ディスクガイド」(アスペクト)発売中。ファンイベント「ハロプロ楽曲大賞」「アイドル楽曲大賞」も主催。Twitter

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