インドネシアから中国まで……世界中のアーティストが集った『SOUL BEAT WORLD 2015』レポ

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切腹ピストルズ

 5月22日〜5月24日にかけて、愛知県豊田市豊田大橋下千石公園にて『橋の下世界音楽祭 SOUL BEAT WORLD 2015』が行われた。今年で4回目となるこの音楽祭は、なにもない河原の橋の下、参加者みんなで0から作り上げるイベントだが、観客数は3日間で延べ1万人は来たのではないかというほど大きなイベントとなった。

 そして翌週、祭りの余韻も醒めない5月28日、東京代官山UNITで『SOUL BEAT WORLD 2015〜江戸の変』が行われた。同イベントには、橋の下世界音楽祭出演の海外勢より、HANGGAI(中国・内蒙古)、MAJIK(インドネシア)、山人楽隊(中国雲南)と、日本から切腹ピストルズ、ALKDO(TURTLE ISLAND Acoustic)、DJ 大石始、男身燻、PAは内田直之という豪華な面々が出演。橋の下世界音楽祭に参加出来なかったものにとって、このライブは橋の下の風を肌で感じられる素晴らしいイベントとなった。

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ALKDO(TURTLE ISLAND Acoustic)

 トップバッターの切腹ピストルズは、大太鼓、鐘、平太鼓、笛、三味線から構成される10人編成のバンド。この日ものっけから観客を圧倒し「切腹ピストルズ」ワールドに染め上げて行った。自らを“POP右翼”と称し、各国ならではのオリジナリティを追求しようというのが彼らのスタンスで、「違いを楽しもう。オメェ全然違うじゃねぇかコノヤロウ! 一緒に飲むか!」と、粋なメッセージを観客に投げかける切腹ピストルズは、この日のイベントが間違いないものだと確信させてくれた。

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山人楽隊(中国雲南)

 二番手は橋の下音楽祭の中心人物でもあり、TURTLE ISLANDのボーカリストでもあるYOSHIKIと、同じくTURTLE ISLANDのシンガー、太鼓の竹舞によるアコースティックユニット・ALKDO。ゲストにはT字路sのベース篠田智仁が当日に呼ばれ、そのまま参加。途中からTURTLE ISLANDのギタリスト、ジョージ・ボッドマンも加わり、ラストの曲ではこの後出演するMAJIKのBOBもジャンベで色を添えた。これほどまでに多くの人間の心を惹き付け、ひとつにしてしまうこのYOSHIKIという男は、TURTLE ISLANDの歌詞にある「世界の真ん中で、世界の端っこで、そこが宇宙の真ん中」を体現しているといえよう。

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HANGGAI(中国・内蒙古)

 三番手は中国雲南省からの山人楽隊。このバンドを目当てに中国からやってきた観客も多く見られた。聴いたこともないような不思議な楽器の音色に合わせ、観客とともに踊る姿からは、本当に心から日本を、ステージを楽しんでいる様が伺えた。

 初来日となった橋の下音楽祭では、太陽光発電のトラブルにより演奏が中断してしまったが、それをもろともせずに生演奏で客席を練り歩き、昨年の二度目の来日では、ベーシストの急病のため日本でのヘルプメンバーでの演奏だったという同バンド。やっと今年、本領を発揮できたという充実感も、演奏に現れていたのではないだろうか。

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