A.B.C-Z、テレビ披露の「奇行」はほんの一部? 新作にも反映された各メンバーの個性
この2人に比べたら普通に感じる残りの3人だが、実はセンターを務めるいわばイケメン枠の橋本良亮もかなりの天然キャラ。カタカナ表記に関しては高確率で言い間違いをし、たんぽぽをドクダミと間違えるなど、世間知らずな一面も。さらに、思ったことをストレートに発言するタイプなので、自由な塚田と公の場で言い争いのケンカを始めることも珍しくない。永遠の少年のような橋本だが、その甘い歌声は大人の男の魅力を放つ。ソロ曲「Stay with me♡」では、そんな彼のむじゃきでまっすぐなラブソングを楽しめるはずだ。
さらに、5人でいるときは口数が少なく、メンバーのワチャワチャを見守っているように見える五関晃一。先日のSexy Zoneのコンサートでも振り付けをレクチャーして、2グループの関係性を深めた偉業を遂げたばかり。今作のリード曲である「Shower Gate」でも振り付けを担当し、淡々と仕事をこなす職人気質な男だ。しかし、五関もグループ内でいえばボケ担当。コンサートで女装をして「ゴセ子」として登場したり、今作の特典DVDでも「ダンシング五関先生のダンス教室」として謎のキャラに扮しているので注目だ。
最後に、A.B.C-Zの司令塔ともいうべき存在の河合郁人も忘れてはならない。彼は自らボケもこなしつつ、天然キャラの多いグループのツッコミ役もこなす。ジャニーズ内の先輩をモノマネする文化は彼が根付かせたといってもいいだろう。SMAPの木村拓哉本人の前でモノマネを披露した鋼のハートの持ち主でもある。そんな河合が、ソロ曲「未来は明るいかい?」では作詞に挑戦。「河合は可愛いかい?」という韻を踏んだ遊び心いっぱいの歌詞に仕上がっている。
そう、A.B.C-Zというグループは、知れば知るほどくせになる魅力を持っている。メンバープロデュースという今作を通じて、ぜひ多くの人に、そのスルメ的な味わい深さを知ってほしい。
(文=佐藤結衣)