ハジ→の新曲とカップル専用アプリ『Couples』のコラボにみる、スマホアプリと音楽の新たな関係
仙台出身のシンガーソング・エンターテイナー、ハジ→が、4月1日にシングル『君と。』をリリースする。
同作の表題曲は、“愛する人へのプロポーズソング”として『レコチョク』内のデイリーランキング1位を獲得したヒット曲「for YOU。」の続編的な位置付けにあたるもの。恋愛に奥手な男性が、あえて直球で愛情を伝えることをイメージした“草食風肉食系”ラブソングであり、数多くの恋愛ソングで若い男女の支持を得ているハジ→ならではのリアルな表現が随所に盛り込まれている。
また、同曲はリリースに先駆けて、カップル専用アプリ『Couples』で音源を先行公開したことで、16~24歳が半数以上を占める同アプリのユーザーにリーチし話題を呼んだことも記憶に新しい。アプリとのコラボという考え方自体が近年ならではのものであり、この方法論は音楽ビジネスの新たな形として今後も波及していくのだろうか。音楽とITの関わりに詳しい、音楽コンシェルジュのふくりゅう氏は、ユーザーの動向や時代背景をこう分析する。
「ハジ→の新曲『君と。』は、『Couples』で音源解禁した結果、itunesやレコチョクなどの各デジタル・チャートで1位を獲得したことが話題となりました。マスが提案するコンテンツよりも、自らのライフスタイルを優先したい昨今の一般ユーザーに対して、新しい音楽と出会うきっかけを、恋愛生活を送る上で便利なコミュニケーション・アプリとコラボレーションしたことが画期的だと思います。2015年は、ビジネスモデルの在り方として『コンテンツ消費』から『コミュニケーション消費』へのシフトの時代と言われていますが、優れたコンテンツであればコミュニケーションの過程で出会った作品への愛着は経験値として増していくと思います。それが何度も繰り返し楽しめる音楽コンテンツと呼ばれる楽曲作品の素晴らしさですね。しかも今回、『君と。』のミュージック・ビデオへの出演者はアプリで募集されています。SNS上でクチコミを生みやすいユーザー参加型企画でもあり、まさに、スマホアプリが火を付けたラブソングのヒットといえるでしょう」