中島みゆき、ユーミン、ドリカム……NHK朝ドラ主題歌の歴史とその特徴とは?

 9月末から始まったNHK朝の連続テレビ小説『マッサン』も、とうとう全150回のうち1/3が終了した。ニッカウヰスキーの創業者にして“日本ウイスキーの父”とも呼ばれる竹鶴政孝とその妻リタの物語をベースにした本作は、朝ドラ初の外国人ヒロインも話題となり、放送当初は視聴率20%越えという高視聴率を記録。現在はやや失速気味ではあるものの、ちょうど物語が大きく動いていく段階にあり、後半突入に向けた盛り上がりも期待できそうだ。

 朝ドラと言えば、毎回注目を集めるのが主題歌。『マッサン』では、御大・中島みゆきが『麦の歌』を提供している。当初は早朝から鳴り響くみゆき節がやや胃もたれするようでもあったが、話数がすすむにつれ、そんな感覚もどこへやら。むしろヒロイン、エリーの故郷スコットランドの民謡を思わせるメロディーや彼女の思いをそのまま込めたかのようなドラマチックな歌詞が胸を打つ。中島は今年12年ぶり2度目の紅白出場も決め、おそらくこの曲をステージで披露することになると思われる。

 近年、好調が続く朝ドラだが、その主題歌を見ても錚々たる顔ぶれが並んでいる。『ゲゲゲの女房』のいきものがかり、『カーネーション』の椎名林檎、『梅ちゃん先生』のSMAP、そして平均視聴率が22.6%と今世紀2番目の好成績だった『花子とアン』は絢香が担当した。視聴率が良い作品は、当然楽曲セールスにも影響を与える。特に朝ドラはふだんJ-POPになじみの薄い中高年の視聴者が多いため、アーティスト側にとっても知名度を広げる格好のきっかけもなるだろう。作品側にとっても楽曲側にとっても価値を高める関係、これがタイアップである。

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