ニューアルバム『COLOR』インタビュー
Ms.OOJAが“大人の恋”を歌う理由「この年になって、やっと歌える世界観の曲に出会った」
常に等身大の女性の気持ちを力強く代弁してきたシンガー、Ms. OOJA。新たなチャレンジとして、古内東子が作詞を手掛けたシングル「また恋をすることなど」を発表したばかりの彼女が、次作のテーマに掲げたのは「人生への彩り=COLOR」。30歳を経て、さらに成長したMs.OOJAが提示する新作『COLOR』、そして今歌うべき歌とは――。
――昨年6月に3枚目のアルバム『FAITH』、11月にはカヴァー・アルバム『MAN -Love Song Covers 2-』をリリースし、早速、新作アルバム『COLOR』のリリースですが、この1年はずっと制作を?
Ms. OOJA:そうですね。デビューして今年で4年目なんですが、常に制作しているという感じで。常にいっぱいいっぱいではありながらも(笑)、そのペースに慣れてきて、楽しみながらできるようになってきましたね。
――今作のタイトル、「COLOR」に込めた思いを聞かせて頂けますか?
Ms. OOJA:音楽によって、人生に彩りをつけたいなと思って「COLOR」というタイトルにしました。これまでにアルバムを3枚、カヴァー・アルバムを2枚発表して、私の中で「良い曲を作りたい」という意識より、「伝えるべき歌を届けていきたい」という思いが強くなっていったんです。“リスナーのみんなが、どんな音楽を聴きたいのか”、それを歌うのがシンガーとしての役割なんじゃないかと思ったんです。私の曲を聴いて、聴いてくださる方の生活が楽しくなったりうれしかったり、そして色濃くなったり。それが音楽の役割なのかな、って。
――その思いはデビュー当時からあったものでしょうか? それとも、キャリアを経ていく中で強くなっていった?
Ms. OOJA:徐々に、ですね。私の作品を聴いてくれた人が、「Ms.OOJAに何を求めているのか?」という点をすごく考えられるようになったかもしれません。
――前作「FAITH」はキャリア3年目に発表した3枚目のアルバム、そしてOOJAさんも30歳を迎えたということで、OOJAさんの強さを提示した作品になったと思います。一方、今回の「COLOR」はもっとリスナーの気持ちに寄り添い、OOJAさんがあらゆる女性のストーリーを代弁して歌っているような気がしました。
Ms. OOJA:そう感じてもらえると素直にうれしいです。一度、「FAITH」で自分自身を確立させたかった気持ちもありました。そのためにがんばってきて、やっと「FAITH」に辿り着いたんです。そこで見えてきたのが、これまで作品を聴いてきてくれたリスナーの顔や表情だったんですね。ライブに来てくれるお客さんの表情や、いただいたファンレターやメールを見ていると、「みんな葛藤しながら生きているんだな」というのが垣間見えることがあるんです。純粋に音楽を楽しむ大前提がありながらも、音楽に救いや答えを求めて、私の音楽を聴いたり、ライブに足を運んでくれている人もいるんだな、って。
――アルバムの内容に関して、今作では新しいコラボがいくつもありますよね。リード・シングル「また恋をすることなど」は古内東子さんの作詞ですね。
Ms. OOJA:最初に(プロデューサーの)JiNさんの曲を聴いたときに、古内さんの歌がパッと浮かんだんです。(古内さんとは)全然、面識がなかったんですが、作詞をお願いしてみたところ、OKをいただくことができて。いざ、その歌詞でレコーディングに臨んだら、自分でも驚くほど素直に歌い上げることができて、本当に古内さんには感謝しています。
――古内さんからのご感想は?
Ms. OOJA:実際にお会いして、「素敵な歌詞を作ってくださってありがとうございます」と伝えたんですが、古内さんからも「いい曲ができたね」って言ってもらえて、すごくうれしかったです。
――この曲は、まさに大人の恋愛観を歌った楽曲ですよね。
Ms. OOJA:デビュー4年目を迎えたこの年になって、やっと歌える世界観の曲かなと思ったんです。自分の成長の証でもありますね。
――アルバム収録曲「JEWEL」では、美容研究家で作家でもある神崎恵さんとコラボされています。異業種の方とのコラボになりますが、いかがでしたか?
Ms. OOJA:神崎さんは言葉選びがすっごく面白いんです。会話をしている中でも的確なワードがたくさん出てくるんですよ。(私と)似ている部分もあるんですけど、神崎さんのほうがより鋭かったりして。それで、想像意欲が湧いてきて、「これは一緒に作ったら楽しいに違いない!」と。メールで(作詞の)やり取りをしたんですけど、私が送ったものに対して神崎さんは「女の子はこういうワードが欲しいと思う」って返してくれる。そんな新しい風を入れることによって、「この言葉を歌詞に使うと面白いな」とか、そういう発見がたくさんありました。すでにファンの方からは反応をもらっていて、女の子のアンセムになったらうれしいですね。