DEEPが『THE SINGER』に込めた“歌い手”としての決意「自分たちの生き様が伝わるものになった」

DEEP、歌い手としての決意

 DEEPが、3年4カ月ぶりのアルバム『THE SINGER』をリリース。彼らのグループとしての在り方や、“歌い手”としてのこれまでのキャリアを表すような重要作が完成した。今回のインタビューでは、アルバム直前にリリースされたシングル「Celebrate」や「SING」がグループに与えた影響を中心に、アルバム収録曲について話を聞いた。そして、「ずっとこのメンバーで、生涯現役を掲げて歌っていきたい」と力強く語る、4人の今の思いに迫った。(編集部)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

アーティストにできることは、歌を届けること(KEISEI)

ーー3年4カ月ぶりのオリジナルアルバム『THE SINGER』が遂に完成しました。まずは直近である5月30日にリリースしたシングル『Celebrate』について聞かせてください。

KEISEI:今回「Celebrate」という曲を作らせてもらって、それをシングルとして出せてもらったんですけど、その根本にあるのは、大切な人に向けて、日ごろ言えない感謝の気持ちを伝えるということで……そういう歌になっていると思います。

ーーなるほど。

KEISEI:今年の2月に出した前回のシングル曲「SING」が、あまりにも強烈過ぎたんですよね。僕らの中でも、あの曲ですごい出し切った感じがあったというか、もうホント渾身の一曲だったんです。だから、その次にどんな曲を出そうかっていうときに、やっぱり「SING」と同じように、自分たちの人生を乗せたような強い楽曲を出したいよねって話になって。アーティストにできることっていうのは、やっぱり歌を届けることなのかなっていう。

ーーそれは、「SING」の歌詞でも歌っていたことですよね。

KEISEI:そうなんです。で、メンバーからも、「それだったら、KEISEIプロデュースでやってみないか?」って言ってもらって。この曲のMVも、昔からの仲間を僕らが訪ねて行くところを撮ったものになっていて。そうやって、僕のことを知っている人たちがまわりにいたからこそ、こういう曲になったと思うんですよね。

YUICHIRO:そう、「Celebrate」のMVは、KEISEIの地元である札幌に僕ら全員で行きまして……KEISEIの友だちの結婚パーティに、僕らがサプライズで登場して、この歌を披露したんですけど、そのときの様子を今回MVにしたんですよね。

ーーメンバーのプロポーズソングを、DEEPとして歌うというのは、どういう気分なのでしょう?

RYO:アーティスト冥利に尽きますよね(笑)。もう11年も一緒にやっているので、そういうことがあってもいいのかなっていう。ファンのみなさんも、すごい祝福してくれているし……あと、KEISEIが幸せそうなので、やって良かったなって思います。

TAKA:そう、さっきKEISEIが言ったように、とにかく“歌いたい”という気持ちを歌ったシングル『SING』からの流れを考えると、「じゃあ、何を歌うのか?」って話になるじゃないですか。だから、これはこれで、すごく意味のあるシングルになったと思います。

ーーちなみに、そのカップリングには……今回のアルバムにも収録されていますが、木村カエラさんの「Butterfly」のアカペラカバーが入っていて。これ、すごく良いですね。

TAKA:ありがとうございます(笑)。ちょうど、ジューンブライドっていうこともあって、「Celebrate」を出すなら、カップリングも結婚を意識した楽曲にしようってなったんですよね。あと、この曲は、僕らにとって、最長のアカペラソングなんです。アカペラ自体は結構やってきているんですけど、作品として、ここまで長い尺をアカペラで歌い続けた曲は、今回が初だったので。それはそれで、結構大変でしたね。

ーーそして、それら諸々の楽曲を含むアルバム『THE SINGER』が、いよいよリリースされるわけですが……本当にようやくといった感じですよね。

TAKA:そうですね。まずはファンのみなさまには、本当にお待たせしましたっていう感じです(笑)。

YUICHIRO:そう、今回のアルバムにも入ってますけど、ニューヨークに行く前に出したシングル「MAYDAY」が、もう2年以上前ですからね。「Guess What Girl」とか「U-turn love」、あと「Turn Back Time」とか、その時期にレコーディングした曲も、実は今回のアルバムには入っていて……。

RYO:だから、制作期間という意味では、これまででいちばん長いものになりましたね。

ーーメンバーにとっても、かなり思い入れの強い一枚になったのでは?

KEISEI:そうですね。DEEPのオリジナルアルバムとしては5作目になるんですけど、最初の頃は、年齢的にも、まだまだ自分を磨いたりとか、そういうものをメインにやっていたところがあったような気がして。自分の人生を乗っけるというか、それを作品としてまとめあげるみたいな感じのアルバムは、今回が初だと思うんですよね。そういう意味でも、これまで出してきた中で、いちばん色の濃いアルバムになったんじゃないかなって思います。

ーーもともと歌の上手いグループでしたが、そこに加えて“歌の奥行き”のようなものが出ているように思いました。

TAKA:この3年のあいだに、DEEPとしてもいろいろありましたからね(笑)。そういうリアルな感じが出ているというか、何か自分たちの生き様みたいなものが、すごく伝わるアルバムになったと思います。で、僕は、このジャケットが、実は今まででいちばん好きで……。

ーーこれはどういう?

TAKA:これは僕たち4人のシルエットなんですけど、顔が見えるか見えないかわからないぐらいの感じになっていて……何かシンガーっぽくて良くないですか? 歌で勝負している感じがあるというか。

YUICHIRO:顔はあえて見せないっていうね。

TAKA:そう。いや、俺らは歌だからっていう。

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