>  >  > BLACKPINK、最先端のサウンドを分析

BLACKPINK、なぜワールドワイドにブレイク? サウンドの最先端をいく新作『SQUARE UP』分析

関連タグ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 韓国のガールズグループ・BLACKPINKの1stミニアルバム『SQUARE UP』が、このたび6月15日に満を持してリリースされた。彼女たちがアルバム単位で音源を発表するのは、デビュー3年目にしてこれが初めてのこととなる。デビューシングル『SQUARE ONE』から22カ月が経過していることを考えると、これまでに発表してきたオリジナルトラックは5曲と決して多くはない。しかしその手応えは驚くほどであった。そして今回新たにリリースされたこのアルバムも、すでに世界中で大きな反響を呼んでいる。

BLACKPINK – ‘뚜두뚜두 (DDU-DU DDU-DU)’ M/V

 ジェニー、ジス、リサ、ロゼの4人から成るBLACKPINKは、YGエンターテインメントから2NE1以来7年ぶりに誕生するガールズグループということで、デビュー前から相当な注目を集めていた。最先端のヒップホップやEDMサウンドをベースにK-POP的なメロディとパフォーマンスを加えた3つのシングルは、どれも海外から熱い声援を受け、3曲連続で米ビルボード「ワールドデジタルソングチャート」の1位を獲得した。

 さらに3rdシングルの『AS IF IT’S YOUR LAST』は、ビルボードの「ホット100」を惜しくも逃した上位25曲を示す「バブリングアンダーホット100」にまでランクイン。これはデビュー間もないアーティストとしてはかなり珍しく、ましてや韓国語の楽曲にも関わらずの快挙である。しかもそれまで出した5曲のMVはすべて1億回を超える再生回数を記録。そのうち、「AS IF IT’S YOUR LAST」と「BOOMBAYAH」は3億回を超えている。1万4千人が熱狂した日本武道館でのプレミアムショーケースも含め、世界中のファンから支持を得ているBLACKPINKは、わずか5曲のトラックをもって韓国を代表するガールズグループのひとつとなったと言っても過言ではない。

 そんなBLACKPINKがついに出した初のミニアルバム『SQUARE UP』に、世界中が騒がないはずがない。iTunesアルバムチャートではカナダ、オーストリア、ドイツ、カザフスタン、香港、インド、チリ、日本など大陸を問わず世界44カ国で1位を獲得。これはK-POPガールズグループとして最多記録であるという。さらに収録曲「DDU-DU DDU-DU」のMV再生回数は約50時間で5000万回に到達。これもまたK-POPガールズグループ史上最短記録であり、今もなお恐ろしいスピードで再生回数が上昇中だ。世界中のファンからのコメントやリアクションビデオの投稿も後を絶たない。これらの状況から見ても、特に海外からの支持が高いことが分かる。(参考記事:BLACKPINK、4日連続で韓国チャート1位を席巻…MV再生回数も5000万回突破!

 それにしても、BLACKPINKはなぜこれほどまで世界中から愛されるのだろうか。メンバー個々の歌唱力やラップスキル、優れたビジュアルとファッションセンス、カリスマ性のあるパフォーマンスと可愛いらしい日常の姿のギャップからくる魅力など、ファンから聞かれるその理由は数え切れない。しかし中でも特に欠かせないのは、やはりBLACKPINKの耳につくサウンドだろう。それを語るには、今のヒップホップ/R&Bの人気について話をせざるを得ない。

 ヒップホップは今や、アメリカを中心とした世界の音楽市場で最も高い影響力を持つジャンルだ。本記事の執筆時点においても、ビルボードの「ホット100」にはヒップホップ/R&Bのトラックが半分以上を占めている。他のジャンルのアーティストがヒップホップの要素を取り入れることも珍しくない。BLACKPINKもまたヒップホップなどアメリカの最前線で流行しているサウンドをベースにしているが、さらに彼女たちの場合はそこにK-POP特有の中毒的なメロディやフックポイントを入れ、完成度の高い派手なパフォーマンスも披露する。この点は、アメリカで同様に高く評価されているK-POPボーイズグループの防弾少年団(BTS)とも通じる部分がある。

 今回のアルバム『SQUARE UP』でそのような特徴を最も強く感じさせるのが、先述の「DDU-DU DDU-DU」だろう。アルバムの1曲目を飾るこの曲は、近年のアメリカで人気が衰えることを知らないトラップヒップホップのリズムを敷き、耳に残るオリエンタルなシンセリードをポイントで使うことで、戦車や機関銃を連想させるような破壊力のあるサウンドに仕上がっている。トラップに適した派手なフロウのラップと力強いボーカルがその上に乗り、さらにK-POPらしいダンスの見せ場までもが要所要所に入る。ガールクラッシュ(同性である女性が憧れるような格好いい女性の魅力)を感じさせる鋭い歌詞もまた、この曲の持つカリスマ性を高めている。このような理由から、BLACKPINKはアメリカの最新トレンドを追う海外のリスナーたちにとってサウンドに馴染みがあると同時に、K-POPだからこそ出せる彼女たち特有のスタイルは斬新にさえ映るのだ。加えてアメリカのヒップホップの過激な歌詞やラッパーのキャラクターに距離感を覚える人でも気軽に楽しめるため、より広いターゲット層にアピールできる。

      

「BLACKPINK、なぜワールドワイドにブレイク? サウンドの最先端をいく新作『SQUARE UP』分析」のページです。の最新ニュースで音楽シーンをもっと楽しく!「リアルサウンド」は、音楽とホンネで向き合う人たちのための、音楽・アーティスト情報、作品レビューの総合サイトです。

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版