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DMM music × A-Sketch、なぜ声優オーディションを開催? プロジェクト発起人に聞いてみた

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 株式会社DMM.comが、音楽レーベル<DMM music>を設立。レーベル設立に伴い、音楽レーベル/アーティストマネージメントを手掛ける株式会社A-Sketch<Astro Voiceレーベル>と共同で、所属アーティストのオーディションを開催する。応募受付はすでに<DMM music>公式サイトで開始されており、締切は5月11日迄となっている。

 アニメ事業「DMM pictures」やゲーム事業「DMMGAMES」など、多岐に渡るコンテンツ事業を展開しているDMM.com。今回リアルサウンドでは、株式会社DMM.com 取締役 村中悠介氏と株式会社A-Sketch 取締役副社長 中川岳氏をインタビュー。レーベル設立の経緯をはじめ、オーディションが求めるアーティスト像、今後の展望について話を聞いた。(編集部)

村中「声優業界は若手にチャンスを与えにくい」

村中悠介

 ーーまずは<DMM music>設立のきっかけを教えてください。

村中悠介(以下、村中):「DMM pictures」を2017年の春に立ち上げ、それから本格的にアニメ事業へ参入していく中で、アニメとは切っても切り離せない「声優アーティスト」の重要さに気づきました。しかし、現在活躍している声優アーティストは市場の中でもごくわずか。たとえばアニメ作品のキャスティングを考えるとき、新しい人をブッキングするのはなかなか勇気がいることです。若手にチャンスを与えにくい業界ともいえるでしょう。そこで才能を秘めた若手声優の活躍の場としてDMMが持つプラットフォームを提供し、日本のアニメーション文化のさらなる発展を後押ししたいと考えるようになりました。

ーー声優アーティストのオーディションをA-Sketchと共同で開催するに至った経緯は?

村中:「DMM pictures」を発表する前、DMMはアニメ事業への参入を模索していました。そんな時期に中川さんとお会いする機会があり、すでにアニメ業界へ参画し、多数のアーティストを輩出していたA-Sketchさんと今後の展望を共有することができました。A-Sketchさんがこれまでに積み上げてきたノウハウもありますので、DMMが持つアニメ/ゲーム作品の可能性を音楽面で広げるためのパートナーとして、オーディションを共同開催することになりました。

ーーTHE ORAL CIGARETTESやDEAN FUJIOKAなど、A-Sketchにはアニメ主題歌を手掛けてきたアーティストが所属しています。<DMM music>の話を聞いた時、どのような印象を受けましたか?

中川岳(以下、中川):初めて村中さんからお話を聞いた時は、新しく、意欲的なプロジェクトだと感じました。弊社としてもアニメ分野の中で音楽+αの新しい取り組みを行いたいと考えていたため、ぜひ一緒にやらせていただきたい、と。弊社はこれまで、所属のロックバンドやアーティストと親和性の高いアニメ作品を見つけ、主題歌などを提供させていただいています。ただ、今回のオーディションをきっかけに、より作品に寄り添えるような、もう一歩アニメに踏み込んだ活動ができるアーティストを育てていけるのではないかと考えています。

ーー音楽分野におけるビジネスやシーンの変容によってレーベルの役割も年々変化しています。レーベルを新しく設立し、運営していく難しさもあるかと思います。

中川:どんな分野においても、才能のある人がいるのであれば出口は必要です。たしかにCD不況と言われていますが、日本はまだCDが売れている方ですし、サブスクリプションサービス等の楽曲配信もある。また、ただストレートに音楽を届けるのではなく、+αとして様々な手段を活用していく方法もあります。たとえばライブやグッズ展開をはじめ、アニメやゲームのタイアップ、そこから派生する舞台やCMなど。今後は音楽を届けるための方法やCD以外の可能性をよく見据えた上で、レーベル運営を進めていくことが重要だと感じています。

ーー声優アーティストの需要は高まっていると感じますか?

村中:自社のアニメやゲームの制作本数も年々増加しており、ゲームに関しては新キャラが日々追加されていくため、常に声優やキャラソンを歌うアーティストを必要としています。声優業界は、然るべき場所で教育を受けてプロダクションに所属したからといって、すぐに仕事に恵まれるわけではありません。しかし、<DMM music>は自社のコンテンツが受け皿にあるため、仕事と直結したプロダクションと言えます。自社のコンテンツを活用して、全国に眠っている才能をどんどん輩出していくことも、レーベル設立の目的のひとつです。

中川「アニメやゲームは音楽を届ける間口が広い」

中川岳

ーー音楽シーンにおいて、アニメソングやキャラクターソングの重要性は?

中川:今ではアニソンやキャラソンが一般層にまで広く受け入れられてます。例えば電車の中やカフェなどでは、ゲームをプレイしている人、アニメを視聴している人を多く見かけますよね。それだけ音楽を届ける間口が広いと言えます。さらにゲームやアニメには映像があるため、より音楽をわかりやすく伝えることができるのも魅力です。また、アニソンやキャラソンのリスナーは、自分から能動的に見つけにいく情熱を持っていますし、音楽の価値が高く位置付けられている印象も受けますね。アーティストの音楽を広く届ける、ひとつのビジネスモデルという意味でも、アニメやゲーム分野の音楽の重要性は高いと思っています。

村中:それにアニメの場合はNetflixやHuluなどの配信サービスを通して全世界に届けられます。海外に関して言えば、日本のアニメ需要はこれから益々増えていくでしょう。アニメから派生するイベントの動員数も年々伸びていますし、国内で完結するのではなく、海外でどんどん認知度を高めていく可能性もあります。もちろん、世界に届くクオリティの高いアニメを作るというのが大前提ではありますが、それが出演する声優の方や主題歌を担当するアーティストの方にもつながる形にしていきたいです。

ーー最近ではゲーム原作の舞台作品も増えていますよね。

中川:弊社の阪本奨悟というアーティストが『刀剣乱舞』のミュージカルに出演させてもらっているのですが、キャストとして発表された時点でTwitterのフォロワー数が5000人以上も増加するなど、大きな反響を受けました。実際にミュージカルを観に行った時も、お客さんの熱量に圧倒されてしまって……。映像や音楽作品はもちろんですが、それ以外のシーンにも入っていけるオールマイティの才能を持っている子が今後は重宝されていくのではないでしょうか。

村中:そうですね。ゲームの出演者がそのまま2.5次元の舞台にキャスティングされることもあるので、マルチな活動ができるアーティストに育てていきたいという望みはあります。

      

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