乃木坂46 白石麻衣、西野七瀬、梅澤美波……テレビと映画、舞台で注目浴びる演技派メンバー

 西野七瀬の『電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-』、生駒里奈の『オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~』、与田祐希『モブサイコ100』。前クール期において、テレビ東京の深夜ドラマに乃木坂46メンバーの出演が重なった。デビューから6年が経ち、乃木坂46もバラエティ番組やラジオMC、モデルなど、様々な場面での活躍が目立ってきた。その中の一つが、ドラマ・映画への出演、女優としての道である。

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 新たにスタートする春のクールでドラマ出演が決まっているのが白石麻衣。4月23日より始まる『やれたかも委員会』(TBSほか)にて、「やれたかも委員会」の月綾子役を演じる。吉田貴司による漫画『やれたかも委員会』を原作とするこのドラマは、相談者の意中の相手との“やれなかった”エピソードを、「やれた」「やれたとは言えない」で判定する一話完結の物語。塾長・能島譲(佐藤二朗)、ミュージシャン・オアシス(山田孝之)が「やれた」の札を挙げる一方で、一人「やれたとは言えない」の札と共に、冷静な判断と鋭い分析で相談者の心を折る、言わば笑いのオチを担うのが白石の役だ。1話「山なみ編」では、原作にはない、月綾子が机上で“山なみ”を再現している場面写真が公開されていることから、原作よりエピソードが発展していくことが予想できるが、相談者の甘い思い込みを打ち砕く、シリアスな演技が求められることは確かだ。過去に、白石は映画『あさひなぐ』にて宮路真春役、ドラマ『キャバすか学園』(日本テレビ)の最終話で学園に転校してくる本人役、乃木坂46主演ドラマ『初森ベマーズ』(テレビ東京系)ではキレイ役と、多くのクールな役柄を演じてきた。才色兼備な白石のイメージはそのままに、彼女が得意ともするシュールな笑いによる演技が、今回の出演で扉を開けることとなる。

 白石と同じく『キャバすか学園』で激しい殺陣を見せていた西野は、映画『あさひなぐ』『電影少女』での主演を任された乃木坂46きっての演技派メンバー。今秋公開予定の映画『あの頃、君を追いかけた』に出演している齋藤飛鳥は、『タウンワーク』のCMでダウンタウン・松本人志と共演しており、現在も放送中の単独CM『スニッカーズ』では彼女の毒舌が存分に活かされたキャラを演じている。『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)内の恋愛ドラマで、恋する女子生徒を演じた堀未央奈も、今後ドラマ出演が期待できるメンバーだ。

 『オー・マイ・ジャンプ!』にて、“漫画好き”という本来の姿が愛くるしさを生んだ生駒は、一方で舞台への出演も多いメンバーである。2012年より定期的に開催されている舞台公演『16人のプリンシパル』は、全てのメンバーが経験している辛く険しい、演技をする上でのグループの登竜門だ。落語を融合させた『じょしらく』、後に“犬メン”としてメンバー内で固い絆で結ばれた『すべての犬は天国へ行く』、齋藤が主演を務めた『あさひなぐ』と、グループ代表作があるが、生田絵梨花、井上小百合、衛藤美彩、桜井玲香、若月佑美、伊藤純奈、樋口日奈、能篠愛未など、多くの舞台を経験しているメンバーも存在する。中でも、筆者が注目するメンバーが、『星の王女さま』(4月)、『美少女戦士セーラームーン』(6月・9月)、『七つの大罪』(8月)と短いインターバルで3つの舞台に出演する梅澤美波。『星の王女さま』では、主演を上回るほどのセリフ量を要するリンドバーグ役を好演。スタイルの良さも手伝い、『七つの大罪』ではヒロインに抜擢されている。

 舞台とドラマ・映画では、求められる演技は一概に同じとは言えないが、生駒や生田など2つのシーンを股にかけるメンバーはいる。『16人のプリンシパル』を源流に、それぞれのメンバーがどのように花開いていくかも、乃木坂46の面白さの一つである。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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