>  >  > Anly、ループペダルで示した新境地

『Anly 21st BirthdayLive ~前夜祭~』レポート

Anlyの音楽はさらに拡張していくーーループペダル・スタイルで見せた成長の片鱗

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 1月19日、Anlyのワンマンライブ『Anly 21st BirthdayLive ~前夜祭~』がShibuya eggmanにて開催された。この日のライブは、彼女が普段から行っていたループペダルを使用したパフォーマンスをライブ全編へと拡張させたもの。今後は従来のバンドスタイル、弾き語りスタイルに加え、このループペダル・スタイル(『Loop Night』と呼ぶのだそう)も取り入れることにより、三つの軸でライブ活動を展開していく予定とのことだ。

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 Anlyが影響を受けたと公言しているエド・シーランはループペダルの名手として知られているが、国内では、山崎まさよしや秦基博、ReNといったシンガーソングライターもループペダルを導入。また、二人編成になって以降のチャットモンチーは、ループペダルを使用することにより自由度の高いライブパフォーマンスを実現させていた。楽器で鳴らした音や歌声をその場で録音、再生することによってアンサンブルを作り上げるこの手法は、音の厚みを出すことや、一人多重奏的な状況により独特のグルーヴを生み出すことにおいて有効。しかし、例えばリズム感やテンポキープ力など、演奏者側に求められるものも少なくはないやり方だ。

 アコースティックギターのカッティングやコーラスの音を重ねてから臨んだ「Don’t」(エド・シーランのカバー)。ビートを途切れさせることなくそのまま始めたラップ調の「Coffee」。子音にアクセントを置くような歌い方が特徴的だった「Can’t Stop」(Red Hot Chili Peppersのカバー)。そしてオーディエンスがシンガロングで参加した「カラノココロ」――。元々ブルースやオールドロックをルーツとし、メジャーデビュー以降はポップス色の強い曲もリリースしてきたAnly。しかしループペダルを使用した演奏となると、そのどちらでもなく、ヒップホップ的なアプローチに寄っていっているのが興味深い。全体的に、ビートと語感でオーディエンスをノせていくスタイルだったこの日。フロアからテンションの高い歓声が上がることも多く、また、それを受けてAnlyがビブラートを効かせたハイトーンボイスを響かせさらなる歓声を浴びるなど、音楽を介したコミュニケーションが積極的に行われていた。そして中盤には、沖縄出身で同い年のラッパー・Rude-αがゲストとして登場する一幕も。

 ループペダルの醍醐味といえば、音を重ねていく様子、つまり曲が育っていく過程を生で見られること。それが今回のライブを面白くさせていた理由の一つではあるが、一方、こだわりの強さゆえか、納得のいかない様子でギターの音を何度も録り直す場面もあった。するとAnlyは「じゃあ違う作戦で」と言いながらリフの形を変えてトライするなど、彼女の柔軟性が垣間見えた。

      

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