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シシド・カフカ『Live Tour 2017 ~そうだ、ライブやろう~』ファイナル公演レポート

シシド・カフカ、多彩な表情で示したアーティストとしての奥深さ ライブツアー最終公演レポ

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 シシド・カフカが12月13日、『Live Tour 2017 ~そうだ、ライブやろう~』を東京・渋谷WWW Xにて開催した。12月2日名古屋公演を皮切りに行われた本ツアーは、この日が最終公演。会場は満員のオーディエンスで埋め尽くされていた。

 定刻を過ぎ、ドラムに座るのではなくギターを抱えたシシドが現れると、会場からはどよめきに似た歓声が上がる。ボーカル&ギターというスタイルでステージに立つのは3年ぶりだという彼女。代わりにドラマーは、BACK DROP BOMBの有松益男が務め、ベース、リードギター、キーボードの5人編成でまずは 「music」を披露した。

 トレードマークだった長髪を50センチも切り、マッシュルームヘアを振り乱しながらギターをかきむしる姿は息を呑むほどカッコ良い。アーティスト写真などのビジュアルイメージや、インタビューなどで見せる物静かで思慮深い様子から、勝手に「クールビューティー」の印象を抱いていたのだが、いま目の前にいる彼女は、こちらを真っ直ぐ見据えて力強くシャウトするワイルドなロックンローラーそのものだ。

 続く「明日を鳴らせ」は、昨年4月にリリースされたアルバム『トリドリ』に収録された曲。奇天烈なコード進行をソリッドなギターでウラ打ちする、緊張感たっぷりのAメロからサビへと突き抜ける開放感が心地よい。客席に笑顔を振りまきながら歌う彼女に、オーディエンスも拳を振り上げ応じていた。

 曲は終わり、「ありがとー!」と叫ぶシシド。「『シシド・カフカ Live Tour 2017 そうだ、ライブやろう』のファイナルへ、ようこそ。短い時間ですが、一緒に楽しんでいきましょう!」と元気いっぱいに挨拶した。ギターからハンドマイクへ持ち替えて、続く「負けないゲーム」の“振り付け&掛け声”をオーディエンスにレクチャー。ウラでリズムを取るという、やや難易度高めのものだったが、それだけに達成感も大きく会場はさらに一体感を増す。後半のサビで転調すると、どこからともなく自然にシンガロングが始まった。

 今年2月にリリースされたミニアルバム『DO_S』からの 「FLY HIGH!」を挟み、「ちょっと季節外れですが、この曲を聴いてください」と紹介してから演奏したのが、亀田誠治プロデュースの「春の約束」。予想を裏切るコード進行と、下降していくベースラインの響きがとてもカラフルで、軽快に駆け上がるメロディを歌うシシドの声は、澄み渡る真冬の空のようだった。

 椅子に座り、「忘年会シーズンにちなんで」と歌われた「100年ビール」は、アコギとピアノを主軸にしたジャジーなアレンジ。美しいファルセットや、まるでパーカッションのようにリズミカルなブレス、コブシの効いた独特の歌い回しなど、音数の少ないアレンジだからこそシシドの声のニュアンスが、余すことなく伝わってくる。「君、(歌が)下手くそだね。面白いから一緒にやろう」と、プロデューサーに言われたことが、デビューのきっかけになったのは有名なエピソードだが、表現力豊かに歌う現在の彼女をこうしてみていると、そんな時期があったなんて俄かに信じられない。続いてもアコースティックなアレンジを施された、斉藤和義プロデュース曲「Don’t be love」 をしっとりと歌いあげると、この日の第一部は終了した。

 客電が落とされ、ドラムセットを載せた台がステージの中央前方にセットされると、それだけでフロアのボルテージがグンと跳ね上がる。ほどなくしてシシドとバンドメンバーがステージに戻り、激しいフィルインとともにインストゥルメンタルナンバー 「Obertura」で第二部の幕が開けた。ドラムを叩くのは、言うまでもなくシシドだ。いきなりトップギア全開で叩きまくる彼女に圧倒されていると、間髪入れずに 「Get up!」へ。シンコペーションしまくりのキメも難なくこなしながら、ほとんど息を切らすこともなく歌っている。

      

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