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『GLORY ROAD TO BUDOKAN COUNTDOWN LIVE』レポート

THE COLLECTORSはいつだって“今”がいちばんカッコイイーー怒髪天との武道館前哨戦を観た

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 3月1日の日本武道館公演『MARCH OF THE MODS』を目前に控えたTHE COLLECTORSが、『GLORY ROAD TO BUDOKAN COUNTDOWN LIVE』を3週に渡って渋谷クラブクアトロで開催中だ。リーダー・加藤ひさし(Vo.)曰く「武道館経験のある後輩バンドに背中を押してもらう、もはや介護」の対バン形式2マンライブ。後輩だけど武道館先輩によるザコレ壮行会である。

 武道館公演まであと24日に迫った第一夜、2月5日の相手は、武道館公演発表を行った昨年4月の日比谷野音公演の際、「野音は前フリですよね?」と祝花を贈っていた怒髪天だ。

「俺らが最初にやって、来週が山ん中(the pillows)。で、その次が原始人(フラワーカンパニーズ)でしょ。だんだん退化していってるね」(増子直純)

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 先攻はもちろん怒髪天。図太いサウンドと増子の饒舌なトークで会場を沸かせる。東京でライブをやるのは約半年ぶりというが、いつにも増して男臭く熱いステージを展開した。

 「バス見た?」上原子友康(Gt.)が今日渋谷に着くと、目の前をTHE COLLECTORSのラッピングバスが通ったことを話した。「あれ、“ダブルデッガー”って言うんだよ。知らなかった? 50歳になる前に知られてよかったねぇ」と得意気な増子。そう、この日は真っ赤な2階建てロンドンバスが「THE COLLECTORS "MARCH OF THE MODS" 30th Anniversary 2017.3.1 日本武道館」を掲げて渋谷の街を滑走していた。筆者も運良く、神南一丁目の交差点で公園通りの坂を下るバスに遭遇することができたが、あれは正直、無条件にカッコよかった。その圧倒的なインパクトは道行く人の足を止め、スマホのカメラを向ける人も多く見受けられた。

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「俺らも一応武道館アーティストですから。やったんですけど、やってないみたいな感じだよね」(増子)

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 今、日本のロックシーンにおいて、ベテラン中年バンドたちが盛り上がりを見せているのは、遅咲きブレイクを果たした怒髪天の快進撃が大きく影響を与えたことは言うまでもないだろう。2014年1月の怒髪天“史上最遅武道館公演”は本当にたくさんのミュージシャンが祝福に駆けつけたし、あの男泣きのステージは多くのバンドに刺激と希望を与えた。「俺たちはやったぞ! 次は誰だ?」そのバトンを受けてフラワーカンパニーズが2015年12月、武道館に立った。

「バトンはどっから始まった? みたいな話でね。the pillowsから、なんて言ってる人いますけど、失礼ですよ。the pillowsは即完ですよ、できて当たり前。俺らはできないことをやる。なんだか、できないことをやってみようのコーナーみたいになってるけど。The ピーズまでやるってんだから」(増子)

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 怒髪天もフラワーカンパニーズも、すんなりと武道館を埋められるようなバンドではなかった。だが、それをやってのけた。そして今、バトンを持っているのはTHE COLLECTORSだ。彼らもまた、武道館を埋めるには正直厳しいところもある。現にあと一カ月を切った今、チケットは悔しくもまだソールドアウトしていない。

 「俺たちはフラカンやピーズと違って、捨てられた子犬商法ができない。本当は泣きながら売りたいんですけど、そういうわけにもいかないんですよ。育ちがいいし、学もある」とマイナス要素をユーモアに変える加藤。増子の「一生に一度の武道館」のMCを受け、「結婚式は何度あっても、葬式は一回だけ」と自虐気味にアピールするも、どこか気負いのない余裕をも感じられるのはバンド人生の紆余曲折を笑って乗り越えてきた経験ゆえの気格なのかもしれない。

     
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