乃木坂46・高山一実&深川麻衣が『ソニレコTV』卒業 2年間の成長の軌跡を振り返る

乃木坂高山&深川、『ソニレコ』の軌跡

 乃木坂46の高山一実&深川麻衣が2年間MCを務めたソニーミュージックのYouTubeプログラム『ソニレコ!暇つぶしTV』を、10月5日の番組2周年記念生配信をもって卒業した。2年前の10月、2人は男性シンガーKとともにこの番組(当時は番組名すらなかったが)をスタート。

乃木坂46×KゆるゆるTVスタート!高山が司会で大丈夫??(笑) ソニレコ!暇つぶしTV 2013.10(1)

 ネットならではのユルさと3人のどこか噛み合ってないようなトーク、そしてその調和が生み出す不思議な空気感は次第に多くの視聴者から支持を集めるようになり、昨年9月には番組1周年を記念して富士急ハイランドでの公開収録も実施されたほどだ。

ソニレコ祝1周年SP!富士急ハイランドでお祝い!さらにUVERworldから祝福コメントが到着! ソニレコ!暇つぶしTV 2014.10(1)

 2年前の彼女たちというと、6thシングル『ガールズルール』をリリースし、初の全国ツアー『真夏の全国ツアー2013』を終えたばかりの頃。グループとしてもそれ以前より一段高いステージへと到達した時期だったが、トークに関しては当時の高山と深川は今のような安定感は足りなかったと記憶している。今ではトーク番組に欠かせない高山も現在みたいなバランス感が足りず、特にソニレコTVのような“外仕事”になると恐縮してしまい、空回りする傾向にあった。深川にしてもデビュー当初から言葉数が少なかったし、決して積極的に前に出るタイプではない。そんな2人がトーク番組のMCに抜擢されたと聞いたとき、正直なところ筆者は「大丈夫か……?」と内心思っていた。

 番組開始時はMCの乃木坂46メンバーも不定期ながら交代していく、という話があったと記憶している。2人が結果を出せなければいずれそうなるのだろう、そう密かに思っていたのだが……結果はご存知のとおり。それどころか、2人はこの番組を通じてトーク力、そして自分の見せ方に磨きをかけていった。

 一緒にMCを担当したKは番組当初から高山の天然ぶりに気付いており、毎回いい具合に彼女をいじり続けた。もちろん初期はすべてがうまく機能していたとは言いがたいが、その噛み合わなさも次第に微調整されていく。特に番組にゲストが出演するようになった2013年12月の配信以降、回を重ねるごとに高山はトーク力を付けていく。

初ゲスト【遊助】登場!どうなる乃木坂46高山一実?進行できるの?でもグダグダに期待(笑) ソニレコ!暇つぶしTV 2013.12(1)

 しばらくはゲストに助けられた部分も大きかったが、特に番組開始から半年を過ぎた頃から彼女自身の意識が変わったのも大きいのではないだろうか。これはKが言っていたことだが、番組開始からしばらく経った頃に高山が「ゲストに質問をしているときに、次の進行もしなくちゃいけない。そういうときは、台本をいつ見ればいいんですか?」と質問したという。事実、その頃から彼女の番組進行がどんどんスムーズになっており、それと同時に単独でテレビのバラエティ番組に出演することも増えている。そういったチャンスや経験を経て、高山は今の才能を開花させたと言える。

 もちろんこれは深川にも言えることで、普段は口数の少ない彼女も番組では次第に積極的に発言するようになる。そしてKと高山の暴走気味なトークをフォローしたりうまくまとめたりする技術も身に付け、しまいにはKに対して若干S気味な発言をする場面も見受けられた。これはKや番組スタッフに対する信頼の表れであると同時に、リラックスした環境の中だからこそ出せたものなのかもしれない。特に高山が番組を欠席した際には、深川なりに高山の役割を果たそうとする姿勢すら見受けられ、頼もしさを感じたものだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる