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小野島大の「この洋楽を聴け!」第11回:SUMMER SONIC 2014

今年のサマソニで注目すべきアクトは? 小野島大が35組の洋楽アーティストを解説

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 フジロックのタイムテーブルが発表されましたね。「アレとコレがだぶっている」「だぶってはいないけど移動時間を考えたらどっちかを断念せざるをえない」など、それぞれ悲喜こもごもだと思いますが、タイムテーブルを片手に行動予定をあれこれ考えるのもフェスの醍醐味。先日お送りしたフジロック洋楽出演者ガイドを参考に、せいぜい悩んでください。

 そしてフジの3週間後には、洋楽系フェスとしてフジとは双璧と言えるサマーソニックが開催されます。今年で15回目の開催となるサマーソニックは、土日の2日間開催。のべ動員数だけならフジ以上とも言われています。苗場の山の中で開催される自然共生型のフェスであるフジに対して、いわば都市型フェスであるサマーソニックは、東京(正確には千葉県幕張)と大阪の2都市同時開催で、土日で出演者がそっくり入れ替わる形になります。

 大阪の会場には行ったことがないんですが、東京会場は千葉ロッテマリーンズの本拠地である野外スタジアムのQVCマリンフィールドと、大規模イベントホールの幕張メッセを主な会場として、大小7つのステージが同時進行します。交通の便がよく、都心からでも電車で2時間かからない気軽さは貴重。交通費もかからず宿代も必要ないので、それなりにお金のかかるフジロックに対して年若い観客が多いのが特徴です。コンクリートに囲まれた会場は日中の照り返しがきつく、風情もありませんが、雨にたたられることの多いフジに対して、雨の心配をあまりしなくていいので、フジのような重装備が必要なく軽装で参加できるのは助かります。さまざまな飲食店や企業ブース、マッサージなどの店が雑然と並ぶ幕張メッセ会場は、さながら学園祭のような賑やかさでなかなか楽しい。
 
 アーティストラインナップは、欧米のポップを中心とした勢いを感じさせるもの。特に洋楽ロックの新しい才能のフックアップには熱心で、アーティストチョイスの目利きの良さ、先取りの的確さは定評のあるところです。当初は洋楽ロック系アーティストが主でしたが徐々にR&Bやヒップホップ、邦楽も増え、近年はJ-POPやアイドルなどの出演も多いですね。特に今年は「ASIAN CALLING」と称してK-POPなどアジアン・ポップのアーティストが多く出演しているのが目立ちます。反面、フジのようにアフリカや中南米、中近東などワールド・ミュージック系の出演はほとんどありません。

 さて、今年のラインナップから、アジア系を除く洋楽系で目立つものをご紹介しましょう。東京会場の日程です。

8月15日 深夜 SONIC MANIA

フェス開幕の前夜に幕張メッセで行われるオールナイト興業が「ソニックマニア」。いわば前夜祭ですが、その割には出演者はかなり豪華なメンツが揃います。

Kasabian

Kasabian - eez-eh

 新作『48:13』をリリースしたばかりのカサビアンも、いまや英国を代表するバンドへと成長しました。新作はこれまで以上にエネルギッシュで勢いを感じる曲が多く、ライヴの爆音で体感すると、なお凄そうです。

Kraftwerk

Kraftwerk - Radioactivity at No Nukes 2012

 結成44年。もはやエレクトロニック・ミュージックの古典芸能と言っていいクラフトワークですが、マンネリと言われながらも、いまだ自己をアップデートし続けて新鮮なパフォーマンスを続けているのは凄いことです。日替わりで『アウトバーン』以降のアルバムを全曲再現するツアーを、去年日本でもやりましたが、今回のサマソニはその美味しいところだけを凝縮したヒット・パレードになりそう。ツアー時には観客全員に3Dメガネを配布し、サラウンド音響と一体化した3D映像で楽しませてくれましたが、どうやら今回もメガネが配布される模様。

Mogwai

Mogwai - Fear Satan

 泣く子も黙るグラスゴーのポスト・ロック大将。エレクトロニカ色を強め新境地を開拓した新作『Rave Tapes』をひっさげてのサマソニ登場です。

2ManyDJs

2ManyDJs [2011-08-28] Reading Festival (UK)

 この人たちが回してフロアが盛り上がらないなんてことは、まず絶対にありえない。ロック、テクノ、ハウス、R&Bなどなんでもアリなごった煮プレイ、音楽とマッチした映像も楽しい、娯楽DJ界の王者です。


8月16日

MARINE STAGE

Arctic Monkeys

Arctic Monkeys - Snap Out Of It (Official Video)

若い若いと言われ続けてきたアークティックも、デビューして早8年。速いピッチで作品をリリースし続け、最新作『AM』はもう5枚目のアルバムです。史上最年少&最速でサマソニのヘッドライナーに抜擢されたのは07年のこと。それから7年がたって、前回から大きく成長して堂々ヘッドライナーに戻ってきた英国の国民的バンドの勇姿を目撃しましょう。

Robert Plant and the Sensational Space Shifters

Robert Plant and the Sensational Space Shifters | 'Black Dog' | Live

 今回のサマソニ最大のサプライズがこれ。説明するまでもないレッド・ツェッペリンのレジェンド・ヴォーカリストです。ツェッペリンの本格再始動に頑として首を縦に振らないのがプラントだということですが、その彼が現在専念しているのがこれ。中近東やアフリカ、インドなど辺境の民俗音楽をロックやブルース、フォークと合体させた、いわばツェッペリンの名曲「カシミール」を発展させた最新型です。このツェッペリン曲のセルフ・カバーを聞けば、彼のやりたいことがわかるでしょう。ほかにもツェッペリン・ナンバーをたくさん演奏してくれるようです。

The 1975

The 1975 - Sex (Live) (VEVO LIFT): Brought To You By McDonald's

 80年代のMTV全盛期のキラキラ系王道ポップ/ロックに、TLCやデスチャなど90年代R&Bのグルーヴを加え、00年代のエレクトロニカのリズム・アレンジを隠し味的にまぶし、とびきり甘いメロディでコーティングを施した、スマートでソフィスティケイトされた全方位外交的ポップ・ロック。去年に続いて2回連続のサマソニ出演ですが、ファースト・アルバムを全英1位に送り込み、すっかり自信と貫禄をつけての登場です。

Vintage Trouble

Vintage Trouble - Blues Hand Me Down (Official Video) Single Vers

 古きよき時代のソウル/R&B/ブルースとロックンロールを融合したアナログ感覚たっぷりのレトロなサウンドですが、こういうベーシックな音楽はなぜかいつの時代でも古くさくならないですね。この人たちも2年連続登場。サマソニ主催者の「育てたい」という意思を感じます。前回以上にエネルギッシュで熱いライヴを期待しましょう。

Reignwolf - Are You Satisfied? - Music Midtown

Reignwolf - Are You Satisfied? - Music Midtown

 カナダ出身で現在シアトル在住のジョーダン・クックのソロ・プロジェクトがレインウルフ。言ってみればジョン・スペンサーをもっともっと泥臭く垢抜けなくして100倍暑苦しくしたようなヘヴィ、ダーティ、スリージーなブルース・ロック。ベードラの上に立って演奏したり飛び降りたり、革ジャンを着込んで汗みどろの大熱演は我がギターウルフにも通じるものがありますね(実際に影響を受けているかも)。意外にスタジアムのライヴも似合いそう。

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