ミリオタがシビれた『メダル・オブ・オナー』『CoD』のリアリティーー「ゲームと武器」の思い出を語ろう

「ゲームと武器」の思い出を語ろう

 今回編集部からもらったお題は、「ゲームと武器」である。幅が、広い……。何かしらの「敵と戦う」ゲームにおいて、武器が出てこないことはほぼないのではないだろうか。見ようによっては、マリオだって「足や体重を武器にしてクリボーやノコノコを倒している」という言い方もできる。大なり小なり、かなり多数のゲームに「武器」は登場する。改めて考えると、かなり広い範囲のゲームが「武器」から逃れられないのだ。

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ミリオタキッズを魅了した『メダル・オブ・オナー』

 そういったゲームと武器の関係の中で、個人的に思い出深いのが『メダル・オブ・オナー 史上最大の作戦』である。先に書いておくと、自分は小学生のころ以来、銃やミリタリーといった分野に強い興味を持ち続けてきた。一番ひどい時には、考えることは寝ても起きてもタミヤの戦車プラモのことばかり。頭の中はアメリカ軍やドイツ軍の鉄砲や装備のことで埋まっていて、世界史の近代パートあたりのテストの点数だけがやたらいいという、クラスに一人はそういう奴がいたな……というタイプの子供だったのである。

 そんな子供が高校生になって、プレステ2で『メダル・オブ・オナー』をプレイした。そりゃあもう、衝撃であった。あの『プライベート・ライアン』の冒頭が、実際にゲームとしてプレイできる! ヒギンズボートに乗り込んでオマハ・ビーチに上陸し、レジスタンスをともに戦い、マーケット・ガーデン作戦に参加し、ホルテンをぶっ壊して大暴れ。正直なところ冒頭のノルマンディ上陸パートが一番面白いゲームなのだけど、しかしこれはもう、ミリオタキッズとしては大変に楽しかった。そしてそこに出てくる武器の描写にもシビれたのである。

 というのも、このゲームの冒頭であるノルマンディ上陸作戦のステージでは、プレイヤーはM1ガーランドという当時の米軍の主力小銃を持たされている。この銃の装弾数は8発で、この8発を金属製のクリップでまとめたものを銃の中に突っ込んで装填する仕組みになっている。なのでフル装填された状態から1発、2発と撃っていくと当然8発で弾切れになるのだが、弾切れになった際には弾をまとめていた金属製クリップも勢いよく排出されるのである。この「全弾撃ち尽くすとクリップが飛び出してくる」というのはM1ガーランドの大きな特徴であり、そして『メダル・オブ・オナー』はこの特徴をかなり頑張って再現していた。

 8発撃ってクリップが飛び出してくる様子を見ては、高校生の自分は「お、おれは今、オマハ・ビーチでガーランドを撃っている……!」と感動に打ち震えた。なんせ当時の自分が住んでいたのは日本の岐阜県。山ばかりの土地とはいえ、「10歳になった頃には父親とハンティングに出かけ、散弾銃を撃たせてもらう」みたいなアメリカンな経験は全くない。鉄砲とプラモのことばっかり考えているのに日常的に銃に触れられないのだから、頭の中は悶々としっぱなし。だからこそ、プレイしながら当時としてはかなり実銃っぽい挙動を味わえる『メダル・オブ・オナー』には感動した。ゲームを介して「鉄砲を撃ちたい!」という欲求を多少は解消できたのである。

『Call of Duty Modern Warfare』

 そういう意味では、『Call of Duty』の『Modern Warfare』シリーズも思い出深い。『メダル・オブ・オナー』は第二次世界大戦だが、タイトル通りこっちはバキバキの現代戦。実は発売当時にはプレイできておらず、『MW2』が発売されてちょっと経ったあたりで遡る形でシリーズをプレイしたのだが、全世界のFPSプレイヤーの皆様と同様、このゲームにも大変シビれた。

 初代『MW』でプレイヤーはイギリス軍特殊部隊SASの新人ジョン・"ソープ"・マクタビッシュ軍曹となり、最初のミッションに挑むことになる。だが、最初のチュートリアルのところから古参兵の皆様に「よくお前みたいなのが入隊試験を通ったな」と悪口を言われまくり、煽られまくる。この「最精鋭の特殊部隊では、実戦参加を通じて自分の実力を見せないと一生煽られまくる」感じの生々しさに、自分はまずグッときた。悪口とシゴキに耐えて、SASの一員になる……完全に「BE A MAN AMONG MEN」の世界である。おれの心の中の男性ホルモン分泌部分が反応している! 現実にはコントローラーを握っているだけですが……。ちっともしんどい思いをせずに最精鋭特殊部隊の一員になった気分になれるのが、ゲームのいいところだ。

 ゲームを進めるにつれて、「達磨大使のような髭もじゃなのに、後頭部はハゲている」という、到底日本のゲームでは登場しないタイプのデザインにまとめられたプライス大尉が段々カッコよく見えてくる。と同時にグッときたのが、ここでもまた鉄砲である。現代戦を舞台にした『MW』では、現代的な鉄砲を色々と撃って戦うことになる。発売された2007年(およそ20年前! 怖……)当時の最新火器なので、現在の最新兵器というわけではないのだが、当時としては「現役バリバリの銃を撃てる!」という喜びがあった。アサルトライフルから拳銃に散弾銃、狙撃銃や機関銃に対戦車ミサイルまで、ミッションの進行に合わせて時には敵の火器も奪いつつ、バリバリと撃ちまくる。これが楽しくないわけがない。

 何よりグッときたのは、ピストルへのスイッチだ。現代の兵士は、アサルトライフルなどの長物の銃に加えて、小型のピストルも携行するのがスタンダードになっている。そして切羽詰まった戦闘中にメインで使っているライフルの弾が切れた時、ライフルは手放して吊っているピストルを即座に手に取ると、発砲を途切れさせずに戦うことができるのである。ということで、『MW』ではメインアームのライフルが弾切れした際、即座に△ボタンを押して武器をピストルに切り替えることで、弾切れをカバーすることができるようになっていた。屋内での近接戦闘で、つい残弾を考えずに撃ちすぎてメインアームが弾切れ! そんな時に焦らず冷静にピストルにスイッチして、ダブルタップで敵のバイタルゾーンに弾を撃ち込む! 即座に倒れる敵! 一息つきながらライフルのマガジンを交換! この一連の動作がスムーズに決まった時のプロっぽさといったない。「さすがおれ……さすがSAS……」と自分に酔うことができるのも、このゲームの楽しいところだったと思う。

“現実にある銃に似せた謎の架空銃”に萎える日々

 どうもこの『MW』あたりからFPSゲームの市場が巨大になりすぎたのだろうか、近年の大作FPSでは、「現実にある銃に似せた謎の架空銃」がゲーム内に登場することも増えた。おそらくはライセンスの問題なのだろうけど、自由に実銃を撃つことができない日本のミリタリー好きとしては、あれはかなり萎えるのも確かである。なんせ戦争もののFPSは、自分にとって「好きに鉄砲を撃ってみたい!!」という欲求の代替行為なのだ。まあそれにしても、現代の鉄砲はいろんなゲームでけっこうたくさん撃ったから、なんか次は超リアルな南北戦争のゲームとか、ナポレオン戦争のゲームとかが出てきて流行ってくんないかなぁ……と思う今日この頃である。しかし、マニアにしか売れなさそうだな、ナポレオン戦争のゲーム……。

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