「好きなこと」で生きていくと決めたアール、背中を押した妻の言葉とは なるおとの『SFL』登壇振り返りも

『格ゲーキャスト』Ep.9収録レポート

 2025年11月28日、『ストリートファイター6』(以下、『スト6』)の攻略情報・エンタメ企画を発信する「SmashlogTV - SF6」は、『格ゲーキャスト powered by Elgato』のエピソード9を公開した。本番組は、eスポーツキャスター・アールと、プロeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」所属のストリーマー・なるおがパーソナリティを務め、SmashlogTVが企画・制作を行うビデオポッドキャスト番組だ。

 クリエイター向け機材を展開するブランド・Elgato(エルガト)の全面サポートのもと、ベテラン強豪格闘ゲーマーであるアール&なるおが、ここでしか聞けない“ぶっちゃけトーク”満載でお届けする同番組。本稿では、エピソード9収録現場の模様と、収録を支えたElgato製品についてのレポート、そしてアール&なるおのアフタートークをまとめてお届けしよう。

格ゲー業界の歴史とともに語られた、アール夫妻の秘蔵エピソード

アール&なるお

 「格闘ゲーム業界の歴史」というテーマで開幕した第9回。シーンの黎明期から現在に至るまでの出来事を振り返るなかで、話題は「ストリートファイター」シリーズのプレイヤーを中心とした格闘ゲーマーを取り巻く環境の変化や、配信文化の隆盛、その時々で人気を集めた配信プラットフォームの変遷にまで及んだ。

 『スト6』から格闘ゲーム業界に注目するようになった人にとっては驚きの、長年シーンを見守ってきた人には懐かしのトピックが目白押しとなっていた歴史トーク。そこから今回のハイライトシーンとして本稿にて取り上げたいのは、アールがeスポーツキャスターとして本格的に活動していくことを決意した経緯についてだ。

 2010年に国内格闘ゲーム界初のプロゲーマー・ウメハラが誕生したころ、すでに結婚を経て第一子をもうけていたアールは、プレイヤーとして第一線から離れ、仕事と子育てに没頭する日々を送っていた。

 「子育てが楽しいから、格闘ゲームができなくてもいいや」と感じていた最中、転機となったのは2011年の東日本大震災だった。発生から1カ月後、仙台に住む友人の要請を受けて現地に駆けつけたアールは、震災の爪痕を目の当たりにして「人間、いつ何が起こるかわからない。だったら好きなことをして生きたほうがいい」と切実に感じたという。

 しかし「プロゲーマー」すら業界内でわずか数名という当時、好きなこと=ゲームで生きていくとなると、経済的な安定など望むべくもない。アールが意を決して妻に思いを打ち明けると、返ってきたのは予想だにしないひと言だった。隣で聞いていたなるおも、思わず「えぇ~!? かっこいいなぁ!」と膝を打ったアール夫妻の知られざるエピソードは、ぜひ本編にてチェックしてみてほしい。

『Prompter』&『Prompter XL』で視聴者を釘付けにする“カメラ目線映像”を実現

 プロフェッショナル仕様の配信者向け製品を、ユーザーの手に届きやすい価格帯で数多く送り出すElgato。今回はそのラインナップのなかから、日々の配信クオリティを「プロ品質」にグッと引き上げてくれるおすすめ製品を紹介しよう。

 その名は『Prompter(プロンプター)』。「プロンプター」とは主にニュース番組の制作現場などで用いられる、読み上げ原稿を表示するための装置のこと。モニターに表示した原稿をハーフミラー(片面からは透けて見える鏡)を介して演者に向けて映し出し、ミラーの裏に設置したカメラで撮影することによって、演者がカメラ目線を維持したまま原稿を読み上げることを可能とする。

 Elgatoは、小型サイズの『Prompter』(横224mm×高さ219mm×奥行き282mm、ディスプレイ9インチ)と、大型の『Prompter XL』(横493mm×高さ396mm×奥行き295mm、ディスプレイ15.6インチ)の2機種を展開。

 『Prompter』『Prompter XL』のどちらも一眼レフカメラ用のマウントとアダプターを備え、Webカメラのマウントもサポートしている(機種によって異なるので、詳しくはこちらを参照してほしい)。そしてプロンプター自体は、USB Type-Cケーブル1本で即座に使用開始できる手軽さが魅力だ。

 使い勝手も優れており、原稿は無料アプリ『Camera Hub』(※1)上にテキストを入力あるいはペーストするだけでよく、音声入力のテキスト化にも対応する。スクロール速度や次に表示するテキストのハイライト表示なども思いのまま。「Voice Sync」が利用可能な環境なら、読み上げる声に合わせた原稿の自動スクロール機能も利用できる。

 他社製品ではiPadなどのタブレットや小型ディスプレイを別途用意する必要があることが多いが、本製品は専用ディスプレイが付属する点もうれしい。付属ディスプレイは純然たるPC用ディスプレイであり、サブモニター感覚で運用できる。PC上のアプリケーションやブラウザのウィンドウをドラッグ&ドロップで表示でき、配信外での活用幅も広い。

 「カメラ目線」は、視聴者の集中力を高める・維持させる効果があるとも言われている。配信者ならばコメントの読み上げや、映像を視聴しながらの雑談のほか、画角確認用の“返し”のモニターとしても役立つだろう。アールも番組内で、『SFL』の振り返り配信にて『Prompter』を活用し「非常に快適だった」と語っていた。

【ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025】 前半戦振り返り配信!ゲスト:アールさん、ふり~ださん 【 ぶいすぽっ! ⁠/蝶屋はなび 】

 また解説動画などを手掛ける動画制作者、面接やプレゼンに臨むビジネスパーソンにとっても、原稿や資料を“読み上げている感”を聞き手に感じさせることなく話し続けられるようになることで、印象アップや目線移動による負担軽減に繋がるはずだ。

 最後に『Prompter』『Prompter XL』の製品比較についても触れておこう。最大の違いはサイズであり、表示領域・解像度・照度の差で『Prompter』が1.8m以内での使用を推奨するのに対し、『Prompter XL』の推奨使用距離は最大4.6m。またスタンドやマウント部の仕様も異なり、積載するカメラは『Prompter』が重さ3kg/長さ11cmまで、『Prompter XL』は5kg/22cmまで対応する。

 また『Prompter』はディスプレイ一体型だが、『Prompter XL』の付属ディスプレイはマグネット接続なので簡単に脱着可能となっている。『Prompter XL』は大画面かつ高精細なことによる視認性の高さから、複数人の演者がいる映像制作現場に最適だ。

(※1:『Facecam 4K』『Facecam Neo』『Facecam MK.2』『Facecam Pro』『Cam Link 4K』『Prompter』『Facecam』『Cam Link』のいずれかを接続していることが『Camera Hub』の利用要件)

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