自社での“デザインの内製化”を手軽に実現するには 「MIFA Football Park」が強力な助っ人『Adobe Express』を体験

“デザインの内製化”を手軽に実現するには

 「音楽とフットボールによるコミュニケーション創造」を掲げるMIFAが展開するフットボールパークである「MIFA Football Park」。「MIFA」とは“Music Interact Football for All”の略で、“音楽とフットボールの有機的融合”という意味を持つ。同施設ではコートをレンタルして使うことができるほか、シーズンによってフットボールパーク会員や地域住民に向けたさまざまなイベントを定期的に開催しており、大人から子供まで、スキルレベルの隔てなく多くの人がサッカーを楽しんでいる。

 こうした施設での催し事において、イベントのチラシやフライヤーは、人を呼び込むための重要なツールだ。近年ではSNSの投稿も、テキストから画像や動画が中心になりつつある。イベントを成功させるために集客は必須。となれば、デザインはできるだけ凝りたいものだ。

 そんななか、MIFA Football Parkでは、チラシやSNSのバナーデザインなどをなるべくデザイナーに外注せず、社内で内製している。

 そこで今回、アドビのクリエイティブツール『Adobe Express』を、非デザイナーでありながら、デザイン業務の中心を担うMIFA フットボール事業部の菅原咲さんに体験してもらった。公式WEBサイトやSNSに掲載する画像、チラシやイベントフライヤー作りにおける普段の取り組み方など、さまざまな話を伺いながら実際に『Adobe Express』を触っていただいた。(赤井大祐)

課題は「なにを」「どう」作るか

MIFA Football Park フットボール事業部・菅原咲さん

──本日は、MIFA Football Parkにて、デザイン業務を担当されている菅原さんにお話を伺います。普段からデザイン業務を中心に担当しているのでしょうか?

菅原:そうですね。施設の制作物のデザイン周りと並行してフットボールパークの運営の方も担当しています。お客様対応やコート運営もしながら、デザインの時間も計画的に確保しながら取り組んでいます。

──かなり幅広い業務をこなされているんですね。デザイン業務は元々興味があったり、学ばれていたのですか?

菅原:いえ、もともとデザインの勉強をしていたわけではなく、業務として必要になったから始めたんです。入社1年目からアドビの『Adobe Illustrator』と『Adobe Photoshop』を触り始めて、今年でかれこれ6年ぐらい続けています。

──どのようなデザイン制作をすることが多いのでしょう?

菅原:WEBバナー、SNS投稿用画像が一番多いと思います。他にもチラシ、カフェのメニュー、のぼりなど、本当にさまざまです。MIFA Football Parkは季節イベントも多くて、ハロウィンやクリスマス、年末年始のイベントなども定期的にあり、その都度新しいデザインを作っているので、常になんらかのデザイン作業はしているイメージですね。

 また、施設には「ミファンダ」というMIFAのマスコットキャラクターがいるのですが、キャラクターのイラスト自体は専門のデザイナーさんに描いていただいています。それと合わせて本格的なバナーデザインを作ってもらうこともありますが、あくまで素材として作っていただいているので、最終的には私がデザインに落とし込むケースが多いです。

──デザインの専門職ではないとはいえ、仕事の内容はすっかりデザイナーというわけですね。デザイン作業で一番大変な部分はどこですか?

菅原:新しいデザインが必要になったときに、全く何もない状態から作っていく、“ゼロイチ”の過程が一番大変ですね。どういう方向性にするのか、どういうレイアウトで作るか、フォントはどうしよう、配色どうしようっていう大枠を考えるのにものすごく時間がかかります。基本的にインターネットでイメージに近いデザイン例を調べたり、スタッフの意見を聞いて方向性を決めたりしています。

──レファレンス探しにかなり時間をかけているんですね。

菅原:そうなんです。あとは、正直『Adobe Illustrator』の操作方法がわからないことも多いです。「いいレイアウトだな」と思って参考にしようと思っても、それを再現するのにはすごく苦労しています。

 やはり専門的なツールなので、いろいろやれる分、操作方法が複雑になりがちで。やり方を調べながら作業しているので、その分すごく時間がかかってしまっているんじゃないかと思います。

これまでに制作されたInstagramの投稿たち

 「何を作るのか」と「どう作るのか」の部分でつまずいているんだなと話をしていて整理できましたが、やはり一人ではなかなか解決策が見いだせない状況が続いています。

豊富なテンプレートから“感覚的に選べる”よろこび

──それであれば、『Adobe Express』がすごく役に立つと思います。『Adobe Express』の一番の特徴は豊富なテンプレートが用意されている点にあるのですが、実はこのテンプレートが「何を作る」と「どう作る」の両方を解決するためのソリューションになっています。

菅原:そうなんですか! 楽しみです。

——たとえば「サッカー」で検索するとサッカーボールや選手、スタジアムをモチーフにしたデザインテンプレートがたくさん出てきますし、デザインの用途に合わせてバナーのサイズや形なども指定できます。文字と写真だけ差し替えれば使えるものも多くあり、テンプレートをベースに情報だけ書き換えればさまざまなシーンに対応可能です。

サッカーを検索した例。テンプレートだけでもたくさんの種類がある

菅原:本当にたくさんあるんですね。文字を入れ替えればいいだけなのはすごく便利です。それに『Adobe Illustrator』上から素材データのコピペもできるんですね。「ミファンダ」など、これまで作ってきたデザインデータの使いまわしもしやすそうです。

 それに今回は「かっこいい風にしよう!」とか考えても、じゃあかっこいいデザインはどうやって作ったらいいのか、というところから考えなければならなくて。でもテンプレートがあれば、感覚的に選べるのでいいですね。

ーーまたサッカーで言えば、アドビは2025年からプレミアリーグと提携しておりまして、試合のスケジュールや本日のMVP、ハイライトなどのテンプレートも自由に使えるようになりました。

イングランドの一部リーグ・プレミアリーグと提携したテンプレートも

菅原:うわ、かっこいいですね。これはすぐにでも使いたいです!

——ところで、これまで作ったクリエイティブを拝見すると、色味が結構統一されていますよね。ブランドガイドラインなど、ルールが統一されているのですか?

菅原:はい。MIFAではデザインに使用するフォントがだいたい決まっているのと、ブランドカラーも決めています。あとは「ミファンダ」も沢山の種類がいるので、それらをうまく活用していかなければならないんです。

──それなら「ブランド」機能を活用するのがおすすめです。この機能ではブランドで使用するロゴやカラーコード、フォントなどを登録しておけるんです。毎回パソコンからアップロードしたり、カラーコードを確認する必要がなくなるのですごく便利ですよ。

菅原:それはすごくいいですね!

ブランド機能を使うと、ロゴやカラー、フォントやグラフィックなどをあらかじめ登録してまとめておくことができる

——それから、ブランド別にテンプレートを保存しておいたり、他のメンバーに共有することもできます。

菅原:他のメンバーとも共有できるのはうれしいですね! MIFA Football Parkは豊洲のほかに、立川・仙台・福岡でもフットボールパークを運営していて、店舗ごとにデザインを担当するスタッフがいるんです。そして、その社員たちにもデザイン制作を頼みたいときって結構あるんです。だから、みんなで共有できれば統一感が保ててデザインに参加してもらうハードルも下がるかもしれません。

ブランドのメンバーとして他のユーザーを追加すれば、アセットや登録したカラーコードなどを共有することも可能だ

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