芸術系YouTuber、「色がわからない」状態でも上手な絵が描けるか検証 さすがの仕上がりにシリーズ化希望の声

 東京藝術大学卒業生らによるクリエイター集団「アートゥーン」が2025年10月21日、ナトリウムランプを使って色がわからない状態で絵を描く動画を公開した。

 「アートゥーン」は、東京藝大の卒業生・大学院生らによる8人組YouTuber。「芸術をもっと身近に」をコンセプトに、音楽や美術をベースとしたエンタメコンテンツを発信しており、チャンネル登録者数は11.4万人を数える。

 「【検証】藝大生なら色がわからない状態でもカッコよく描ける説」と題した動画は、「ナトリウムランプ」に照らされた状態で絵を描くというものだ。ナトリウムランプとは、ナトリウム蒸気中に放電を起こして発光する「高輝度放電ランプ」の一種。その視認性の高さから道路やトンネルなどで頻繁に使用されるが、色の識別が難しいとされる。

 企画に挑戦したのは、東京藝大大学院デザイン専攻の小松崎と林。部屋の中はナトリウムランプ特有のオレンジ色一色で、進行役を務める真田が「皆さんのYouTubeがバグったわけではありません」とエクスキューズを入れるほどだ。モチーフとなるりんご、ピーマン、レモン、ナスといった野菜・果実の色はもちろん、絵の具のチューブの色さえも判然としない。しかも、チューブに明記されている色名をマスキングテープで隠すという徹底ぶり。まさしく手探りで描いていくほかない状況だ。

 そして、小松崎はピーマン、林はナス&りんごにモチーフを絞って制作を開始。下書きを終えるといよいよ絵具を使用するフェーズに。林は「う~わ、なんか嫌な予感がするなぁ…」とつぶやき、「本当はナスって上のほうと下のほうで色が違うじゃん。だから色の差を出したいけど、わからな過ぎてできなくて苦しい…」と、もどかしさを覚えつつも筆を動かした。

 一方の小松崎も「同じようなグレーばっかりに見える。いつもはグレーばかりの中にも差があるはずなんだけど」と、勝手の違いに戸惑いを隠しきれない。普段は食べ物などの色鮮やかなモチーフを描く際には混色し過ぎないことを心掛けているが「混色し過ぎてもしなくても一緒だから…」と暗中模索していた。

 ほどなくしてタイムアップ。ナトリウムランプを消して通常の照明を付けると、小松崎の描いたピーンマンは赤紫色、林の描いたナスは黒に近い紺色で、リンゴは黄色と緑が入り混じったような色合いに仕上がった。色は実物とは異なるが、そこは東京藝大の大学院生。明暗の描き分けはバッチリで、野菜・果物の質感もしっかりと表現されていた。

 この結果に小松崎は「思ったより違うかも! (色が)1個もあってないね!」と驚きつつ、「明暗が合ってればカッコよくはなる」「この(通常の)光だったらこの色で描けないから楽しいな」と喜んだ。林も「マジで表現として使えそう」と手ごたえを感じていた。

 本動画に対し、コメント欄には「面白過ぎる」「どちらの絵も好き過ぎる」「シリーズ化してほしい」などの声が寄せられている。

【検証】藝大生なら色がわからない状態でもカッコよく描ける説

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東京藝術大学出身クリエイター集団 「アートゥーン!」が自身のYouTubeチャンネルを更新。白色のみを使った絵の制作を行った。

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