ゴー☆ジャスに東海オンエア・てつやも“バーチャル化” メタバースと配信プラットフォームの動向を振り返る

メタバース&配信プラットフォーム最新動向

ホロライブタレントが自前のアバターで“降臨”できるメタバース『ホロアース』

 ホロライブプロダクション運営のカバーが開発・運営するメタバースプラットフォーム『ホロアース』には、同プロダクションの所属タレントが“本人の姿”で訪問できる機能が追加された。

 本機能を用いた企画の第一弾として、ときのそらが訪問配信を実施し、ユーザーとの交流を楽しんだ。ただユーザーと同じ空間にいるだけでなく、ユーザーが作った歓迎用の空間にときのそらが訪問するパートもあったのがポイントだ。ファンが作ったコンテンツを、企業VTuberが気軽に体験できる仕組みは、VTuber企業直営メタバースならではの強みだ。

【#ときのそら降臨祭】ホロアースに降臨しちゃうもんね♪~2~【ホロライブ/ときのそら】

 キャラクターエディット方式で作成できるユーザーアバターではない、タレントごとの固有アバターでアクセスできる機能は、タレントはもちろん、ファンにとってもありがたいものだ。YouTubeの画面越しではない、タレントとファンが“同じ場”にいる交流の形を実現する一歩が踏み出されたように思う。

 とはいえ、機能やコンテンツ面ではまだまだ発展・整備の余地がある。筆者も先日ひさしぶりにプレイしてみたが、手触りこそいいものの、せめて『マインクラフト』のクリエイティブモードに相当する機能はほしいと感じた。相当する機能は一応あるが、サバイバルクラフトモードのスピンオフなのか、レベル上げの概念があるのはちょっと面倒だ。

『REALITY』と『Twitch』のデータから考える、プラットフォーム繁栄のカギ

 国産メタバース/アバター配信プラットフォームの『REALITY』は、2,000万ダウンロードを達成したとのことだ。リリースから順調にダウンロード数を増やしているようで、堅実な成長がうかがえる。

 興味深いのは、ユーザー属性だろう。プレスリリース内で発表された2025年2月時点のデータによれば、『REALITY』のユーザー地域比率は7割が日本国外で、年代は22~29歳が38%、18~21歳が34%と、独特なユーザー層が形成されている。

 国別の年代分布こそわからないが、主に「日本国外のZ世代」が主要ユーザーなのだろう。このユーザー属性傾向は、「VRデバイスは北米ではティーンエイジャーに広まっている」といった話と通ずるようにも、個人的には感じる。

 一方で、北米発の配信プラットフォーム『Twitch』は、日本のZ世代500人を対象に「ライブ配信を観る理由」を調査。結果が公式Xや各メディアにて公開されている。

 人気コンテンツがゲーム、雑談のワンツーフィニッシュになるのは予想通り。興味深いのは、2〜5時間視聴する層がこの年代(Z世代)にもいること、その目的として配信者との交流や、視聴者同士のチャットによる交流が挙げられている点は興味深い。「一緒に配信を作り上げる感覚」といった声も合わせて、プラットフォームのカラーは意外と『REALITY』や『IRIAM』に近いようだ。

 『Twitch』は現在、多くの国内VTuberが活動拠点に定めている。筆者自身は、ゲーム配信カルチャーとの親和性がその流れを生んだと推測していたが、実際には上記のような「コミュニケーションの場」として機能していることが大きく寄与しているのかもしれない。

 ふと、『VRChat』で話題になったスタンミとトコロバの夏休みは、『Twitch』から送り届けられていたことを思い出す。メタバースも配信プラットフォームも、そこに集まる人々の「つながりとコミュニケーション」が、繁栄のカギを握るのかもしれない。

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