『Weekly Virtual News』(2025年6月17日号)
今年も“野球”で盛り上がるバーチャル業界 『Apple Vision Pro』には意外な“相棒”が登場

今年もやってきたVTuberの野球の時間
今年も、VTuber業界に“野球の時間”がやってくる。にじさんじ恒例イベント『にじさんじ甲子園2025』だ。
同イベントはにじさんじ所属タレントが「パワフルプロ野球」でチームを作り、リーグ戦で対戦するゲーム企画であり、今年は過去最大規模の参加者となる。大きなアップデートとして、今年は選手のドラフト会議と本戦リーグの模様を3D環境にて配信することがアナウンスされた。
企画参加者は監督となり、にじさんじ所属ライバーを選手としてドラフト会議にて選抜。ゲームモード「栄冠ナイン」を事前期間にプレイし、本戦へ向けて選手を育成する過程も、この企画の醍醐味の一つ。名前を借りる形でにじさんじタレントが集結するオールスター企画の側面もあり、毎年大きな盛り上がりを見せている。今年も熱戦が繰り広げられるだろう。
一方のホロライブは、2年連続でロサンゼルス・ドジャースとのタイアップが決定した。コラボ企画『hololive night』が、現地時間7月5日に開催される。
⚾ #hololiveDodgers ⚾
「ロサンゼルス・ドジャース」とホロライブプロダクションの第2回コラボが実現🎉
コラボグッズやMLB史上初の試合後の生配信企画など盛りだくさん!🔽詳細はこちらhttps://t.co/IhedomVeFs pic.twitter.com/OnSjd1fcg1
— ホロライブプロダクション【公式】 (@hololivetv) June 9, 2025
ホロライブEnglish所属タレントによる試合開始アナウンス、エールビデオ、7回裏の「Take Me Out to The Ball Game」歌唱、等身大パネルの設置など、コンテンツは盛りだくさん。そして今年は、ドジャースタジアムからVTuberの生配信企画を行うとのことだ。MLB史上初となる“スタジアム配信”の行方も含め、現地の熱気が気になるイベントだ。
葛葉、にじさんじ初の200万登録達成 新興勢力Million Productionが1億超の資金調達
野球にとどまらず、VTuber業界には大きめのトピックがいくつか見られた。
まず、にじさんじのライバー・葛葉がチャンネル登録者数200万人を突破した。200万ラインはにじさんじとしても初の快挙だ。もちろん、国内の男性VTuber首位の座もゆらがない。
【ミリプロは約1.8億円の資金調達を実施しました!】
VTuber事業のさらなる飛躍を目指し、株式会社Million Productionは、第三者割当増資にて約1.8億円の資金を調達いたしました。
タレントとファンが共に描く未来を信じて、ミリプロはこれからも前進していきます。 pic.twitter.com/UzHKEHAeT7
— ミリプロ / MillionProduction (@Mil_Pro_) June 13, 2025
新興VTuber企業・Million Productionは、MIXIやバンダイナムコエンターテインメントより総額約1.8億円の資金調達を発表した。
設立からわずか2年の新興勢力だが、『ちゃお』調べで女子小学生が好きなVTuberの上位に食い込む甘狼このみや、ユニバーサルミュージックよりメジャーデビューを果たした音ノ乃ののなど、ユニークなタレントが参加している事務所だ。今後はクリエイティブ制作やサポート体制の強化や、若年層に向けた実店舗へのグッズ展開など、さらなるグロースへ向けて動き出す模様だ。
いつもVALISを応援いただき誠にありがとうございます。
突然のお知らせとなりますが、VALISは2025年12月開催のファイナルライブをもち無期限の活動休止に入ることが決定いたしました。
詳細につきましては添付の発表文をご覧いただけますと幸いです。 https://t.co/kCydMoUr5I pic.twitter.com/pmamtbu0P6
— 🎪VALIS🎪◆◇6th ONE-MAN LIVE「喝采カーテンコール」アーカイブ配信中◇◆ (@VALIS_Official) June 11, 2025
一方で、波乱も多い。KAMITSUBAKI STUDIO所属のガールズグループ・VALISは、12月をもって無期限活動休止になることを明かした。また、いろいろと攻めたタレントの多いVTuber事務所の深層組は、所属タレント全員のYouTubeチャンネルが突如停止された。
その裏で、「Avatar2.0 Project」出身の結目ユイがにわかに復帰してくるなど、2025年も折り返しの中、VTuber業界にはまだまだ波がやってきそうだ。
『Apple Vision Pro』と『PS VR2』コントローラーが連携 筆者が注目したWWDCの発表
今年のApple開発者向けイベント『WWDC 2025』は、少なくない人が“肩透かし”の印象を持ったかもしれない。OSやAIなどのトピックが中心となった今年の発表は、個人的には「手堅いな」と感じた。
一方で筆者は、『PlayStation VR2』コントローラーの「Apple Vision Pro」対応の発表には驚かされた。『Apple Vision Pro』は装着者の目と指で操作する空間コンピューターだ。コントローラーがないのは一つの特色とも言えたが、ここにきてコントローラー対応、それも他社のVRヘッドセットのものに対応するのは、さすがに予想外だった。
『PlayStation VR2』コントローラーだけでなく、ロジクールが発表した『Apple Vision Pro』向けペン型コントローラー『Muse』も注目だ。3次元空間上に情報を書き込んでいく用途に特化しており、VRコントローラー以上に使い道は明白だ。『Apple Vision Pro』をかぶり、3Dモデルやスライドを出しながら、ペンでメモを取ったり、注釈を書き込んだりする……そんなビジネスの現場は、比較的想像しやすいだろう。
目と指だけでなく、クラシカルなVRコントローラーやペンが最適なユースケースが存在すること、そのための拡張の模索も感じられたのが、個人的な『WWDC 2025』のハイライトだ。
アイマス高槻やよいの料理配信、兎田ぺこら『デススト2』出演……交錯する“ゲームとVTuberとリアル”の現在
アイドルマスターの登場キャラクター・高槻やよいのアイコンでもある「もやし料理」を食べたい……と願ったプロデューサーは多いことだろ…