今年も“野球”で盛り上がるバーチャル業界 『Apple Vision Pro』には意外な“相棒”が登場

今年も“野球”で盛り上がるバーチャル業界

今年もやってきたVTuberの野球の時間

 今年も、VTuber業界に“野球の時間”がやってくる。にじさんじ恒例イベント『にじさんじ甲子園2025』だ。

にじさんじ甲子園2025 ドラフト会議【 #にじ甲2025 】

 同イベントはにじさんじ所属タレントが「パワフルプロ野球」でチームを作り、リーグ戦で対戦するゲーム企画であり、今年は過去最大規模の参加者となる。大きなアップデートとして、今年は選手のドラフト会議と本戦リーグの模様を3D環境にて配信することがアナウンスされた。

 企画参加者は監督となり、にじさんじ所属ライバーを選手としてドラフト会議にて選抜。ゲームモード「栄冠ナイン」を事前期間にプレイし、本戦へ向けて選手を育成する過程も、この企画の醍醐味の一つ。名前を借りる形でにじさんじタレントが集結するオールスター企画の側面もあり、毎年大きな盛り上がりを見せている。今年も熱戦が繰り広げられるだろう。

 一方のホロライブは、2年連続でロサンゼルス・ドジャースとのタイアップが決定した。コラボ企画『hololive night』が、現地時間7月5日に開催される。

 ホロライブEnglish所属タレントによる試合開始アナウンス、エールビデオ、7回裏の「Take Me Out to The Ball Game」歌唱、等身大パネルの設置など、コンテンツは盛りだくさん。そして今年は、ドジャースタジアムからVTuberの生配信企画を行うとのことだ。MLB史上初となる“スタジアム配信”の行方も含め、現地の熱気が気になるイベントだ。

葛葉、にじさんじ初の200万登録達成 新興勢力Million Productionが1億超の資金調達

 野球にとどまらず、VTuber業界には大きめのトピックがいくつか見られた。

【祝!】葛葉 チャンネル登録者200万人!名言と共にその軌跡を振り返る/ナレーション:島﨑信長/ #葛葉200万人 #葛葉 #にじさんじ #VTuber #島﨑信長

 まず、にじさんじのライバー・葛葉がチャンネル登録者数200万人を突破した。200万ラインはにじさんじとしても初の快挙だ。もちろん、国内の男性VTuber首位の座もゆらがない。

 新興VTuber企業・Million Productionは、MIXIやバンダイナムコエンターテインメントより総額約1.8億円の資金調達を発表した。

 設立からわずか2年の新興勢力だが、『ちゃお』調べで女子小学生が好きなVTuberの上位に食い込む甘狼このみや、ユニバーサルミュージックよりメジャーデビューを果たした音ノ乃ののなど、ユニークなタレントが参加している事務所だ。今後はクリエイティブ制作やサポート体制の強化や、若年層に向けた実店舗へのグッズ展開など、さらなるグロースへ向けて動き出す模様だ。

 一方で、波乱も多い。KAMITSUBAKI STUDIO所属のガールズグループ・VALISは、12月をもって無期限活動休止になることを明かした。また、いろいろと攻めたタレントの多いVTuber事務所の深層組は、所属タレント全員のYouTubeチャンネルが突如停止された。

 その裏で、「Avatar2.0 Project」出身の結目ユイがにわかに復帰してくるなど、2025年も折り返しの中、VTuber業界にはまだまだ波がやってきそうだ。

『Apple Vision Pro』と『PS VR2』コントローラーが連携 筆者が注目したWWDCの発表

WWDC 2025 — June 9 | Apple

 今年のApple開発者向けイベント『WWDC 2025』は、少なくない人が“肩透かし”の印象を持ったかもしれない。OSやAIなどのトピックが中心となった今年の発表は、個人的には「手堅いな」と感じた。

 一方で筆者は、『PlayStation VR2』コントローラーの「Apple Vision Pro」対応の発表には驚かされた。『Apple Vision Pro』は装着者の目と指で操作する空間コンピューターだ。コントローラーがないのは一つの特色とも言えたが、ここにきてコントローラー対応、それも他社のVRヘッドセットのものに対応するのは、さすがに予想外だった。

 『PlayStation VR2』コントローラーだけでなく、ロジクールが発表した『Apple Vision Pro』向けペン型コントローラー『Muse』も注目だ。3次元空間上に情報を書き込んでいく用途に特化しており、VRコントローラー以上に使い道は明白だ。『Apple Vision Pro』をかぶり、3Dモデルやスライドを出しながら、ペンでメモを取ったり、注釈を書き込んだりする……そんなビジネスの現場は、比較的想像しやすいだろう。

 目と指だけでなく、クラシカルなVRコントローラーやペンが最適なユースケースが存在すること、そのための拡張の模索も感じられたのが、個人的な『WWDC 2025』のハイライトだ。

アイマス高槻やよいの料理配信、兎田ぺこら『デススト2』出演……交錯する“ゲームとVTuberとリアル”の現在

アイドルマスターの登場キャラクター・高槻やよいのアイコンでもある「もやし料理」を食べたい……と願ったプロデューサーは多いことだろ…

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