『スーパーボンバーマン3』発売から30年──みそぼん、激ムズステージ、そして友情崩壊を奏でた神ゲー

30年前の1995年4月28日は、スーパーファミコンソフト『スーパーボンバーマン3(以下、ボンバーマン3)』が発売された日だ。「スーパーボンバーマン」シリーズの3作目で、前作、前々作と比較すると色合いが明るくなり、“爆弾を置いて倒し合う”という血生臭さは薄れてポップさが増した本作。ただ、鮮やかなグラフィックだけではなく、いろいろな魅力が詰まったが“神ゲー”だった。そこで今回は『ボンバーマン3』の思い出を振り返っていきたい。
アイテムを失えば“ほぼ詰み”のステージ6が凶悪すぎる
まず思い出されるのが「ノーマルモード(ストーリーモード)」の難易度の高さである。ステージ5「ユキユキスター」まではそこまで難しくない。しかし、ステージ6「バグラーシップ」は、これまでのステージがいかに“ヌルゲー”であったのかを突きつけるかのように凶悪。その理由は大きく「強力なアイテムを取りに戻れないこと」「ザコ敵ですら強すぎること」のふたつが挙げられる。
ステージ5以前であれば、攻略したステージに戻ることができた。つまりは一度やられてリモコンやパワーグローブといった強力なアイテムを失っても、それらが置かれたステージに戻って調達が可能だ。しかし、ステージ6は各ステージをクリアしても戻ることはできず、どんどん次のステージに進まされる。
その結果、「ステージ6のボス・バグラー、およびラスボス・ガッタイダーとの連戦に何の特殊能力もない状態で臨む」という、ある意味“セルフ舐めプ”状態になることもしばしば。当然その状態でボス戦を勝ち抜くことは無理ゲーであり、負けを多く重ねたことをいまでも覚えている。
倒すのも見切るのも困難な“ザコ敵”が厄介すぎる
そもそも、先述した通りザコ敵も強いため、ボス戦にも容易にはたどり着けない。プロペラを回して飛行している最中は無敵かつ壁を抜けてくる「メカグルーン」、ブロックに擬態している「メカロボイド」、HP3の体力オバケ「メカボーン」など、いずれも強力。
中でも、「ガンダム」シリーズに登場する「ザク」の頭部のような見た目をしている「メカマシンダー」は本当に厄介。他のメカマシンダーと合体することで倒すことができなくなり、爆風を当てるとビリヤードで弾かれたボールのようにステージのどこかしらに飛んでいく。気付けばメカマシンダーと他の敵に挟まれてやられることも珍しくない。今でもメカマシンダーをどうやって倒したのかを覚えていないほど、苦戦させられた記憶しか残っていないザコ敵だ。
また、ステージ6には、不規則に電流を放つハードブロック(爆弾では壊せないブロック)がところどころに設置されているステージもある。もちろん除去することはできず、ザコ敵に気を取られていると電流を被弾することも“あるある”だろう。ボスにたどり着くことなく、ステージ6で心が折れたプレイヤーは多いのではないか。
だからこそ、ラスボスのガッタイダーと対戦するときの感動はひとしお。「ガッタイダー」と声を出して合体するシーンはもちろん、ビジュアルもカッコ良すぎる。倒してしまうのがもったいなくなるほど、ロマンが詰まったラスボスで、そのビジュアルに見惚れてあっさりやられたことは良い思い出だ。
シリーズ史上初搭載の「みそぼん」が巻き起こす友情崩壊の泥仕合
『ボンバーマン3』は、現在の「ボンバーマン」シリーズでは当たり前となった「みそぼん」が初めて登場した作品であり、そのことに触れずにはいられない。
「ボンバーマン」シリーズをあまり遊んだことがない友だちと「バトルモード(対戦モード)」をプレイすると、途端にワンサイドゲームになり、気まずくなることは少なくない。とはいえ、ボンバーマンは手加減が難しく、手を抜くとそれはそれで見透かされて、その場が沈黙に支配されてしまう。そのため、倒されてもゲームに参加できるみそぼんが導入されたことにより、友情にひびが入ることはなくなり、最後までワイワイ楽しめるようになった。
しかしながら、わざと早々にやられてみそぼんになって攻撃してくる意地悪な友だちもいた。開始してすぐはソフトブロック(爆弾で壊せるブロック)に囲まれているため、みそぼんの攻撃が刺さりやすい。そうなると、こちらも早々にやられてみそぼん化して、勝敗を無視してお互いを攻撃し合う泥仕合に発展したこともある。
良くも悪くもいろいろな思い出を与えてくれた、『ボンバーマン3』の発売30周年を祝福したい。
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