おるたなChannel・ないとー、京都にホテルをオープン 前例なき“キャラクタービジネスの可能性”とは
人気YouTuberコンビ・おるたなChannelのないとーが、京都にホテルをオープンすることを発表した。YouTuberが手がける宿泊施設がだんだんと増えてきている今、なぜないとーはホテル事業に携わることになったのか。ないとーの事例から、動画クリエイターが手がけるビジネスの広がりを紹介したい。
ないとーと渋谷ジャパンによる「おるたなChannel」は2013年にYouTubeチャンネルを開設。検証動画や大食い企画などで支持を集め、今では登録者数277万人を誇る人気チャンネルのひとつだ(2024年11月28日時点)。ないとーの個人チャンネル「ないとーVlog【おるたな】」(登録者数28.9万人)では、一人旅コンテンツを多く投稿しており、ユニークな宿泊施設を紹介した動画が好評を得ている。
11月22日に投稿した動画でないとーは、「ホテルをオープンいたします」と、ホテル事業に携わることを発表。京都駅から徒歩12分という立地に2019年にオープンし、コロナの影響を受け閉業したゲストハウス「不思議な宿」を譲り受け、リニューアルオープンに向け準備を進めていることを明かしている。不思議な宿は、壁がスイッチだらけの部屋や人気ボードゲームを揃えた部屋、ボルダリングができる部屋など、その斬新なコンセプトで当時大いに話題となった宿泊施設。今回の動画では、いくつかの部屋が紹介されている。
ないとーによると、今回のリニューアルオープンにあわせ、全11部屋のコンセプトも一新予定とのこと。そのうちの1室をないとーがプロデュースすることが明かされ、この「ないとー部屋」の主役は「URIBO」というキャラクターになることも発表されている。ないとーはプロデュースする部屋について、「かわいくて、クールな部屋を作りたい」「おしゃれでアートな部屋」と述べており、早くも完成イメージを膨らませているようだ。
ここ最近、東海オンエア・てつやや「カズチャンネル」のかずが、故郷であり活動拠点とする県でそれぞれホテルや貸別荘を手がけるなど、YouTubeクリエイターたちの宿泊事業への進出が増えつつある。ないとー自身、今回のホテル事業には「まさかの事態が起きております」と驚いているようだが、なぜないとーはホテルのプロデュースに関わることになったのか。
そもそものきっかけは、部屋のコンセプトとなるURIBOだと話すないとー。URIBOはないとーの実家で飼っている愛猫をモチーフにしたNFT(デジタルアート)で、2023年8月に7110体をリリースした際には完売するなど、当時から人気となっていたキャラクターだ。同キャラクターの制作にはNFT COLORという企業が関わっているのだが、今回同企業がホテルビジネスをスタートし、不思議な宿をリニューアルすることになったことから、個人チャンネルでホテル紹介をしているないとーに声がかかったと説明している。
プロデュースしたキャラクターがきっかけという背景もあって、今回リニューアルオープンするホテルの受付では、URIBOグッズの販売や宿泊者限定のプレゼントグッズも考えているとのこと。「ゆくゆくはホテルの数を増やしていって、ご当地URIBOも作っていきたい」と展望を明かしつつ、URIBOのデジタルアート所有者を対象に割引するといったアイディアがあることにも触れている。
動画クリエイターが手がける事業のひとつとして、昨今増えている宿泊施設のプロデュースと運営。ないとーはそこに自身が生み出したNFTキャラクターを活かした事業を掛け合わせ、YouTuberのなかで前例のないビジネスモデルを展開しはじめている。世界中から観光客が集まる京都を中心に、URIBOが“Kawaii Culture"を代表するキャラクターに仲間入りするとなれば、キャラクターだけでなくないとー自身にも注目が集まることは間違いない。キャラクターはYouTuberたちに新たなビジネスの可能性を与えてくれる、そんな存在なのかもしれない。
(参考:店自体が踊り出す喫茶店・怪奇現象が起こる部屋・景色を変えられる部屋など、異なる11の客室!京都に「不思議な宿」が正式オープン!https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000048847.html)
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