ァネイロ×melonade「一龠」タッグが語る、ボカロの特性を由来とする“ロジカルシンキングな楽曲創作論”

ァネイロ×melonadeが語る、ボカロと創作論

『ボカコレ』は“魔境”——独自のスタイルを貫くふたりの心の内

——『ボカコレ』についてはどう感じていますか?。

ァネイロ:僕は『ボカコレ』に触れたのも少し遅めなんです。『ボカコレ2022秋』からなので。印象としては……“魔境”という感じでしたね(笑)。開催のたびに「やったー!ボカコレだ!」と狂喜乱舞するリスナーの自分と、「うわ、またボカコレが始まっちゃったよ。ここから3日間で何曲バケモノが出てくるのかね……」と戦々恐々とするクリエイターの自分がいて。「この曲良すぎる、つらい」の繰り返しが発生しまくっていますよ。もちろん、大前提として最高に楽しいイベントだと思ってはいるんですが(笑)。

melonade:僕は「ボカコレ」の初回からいちリスナーとして楽しんでいたんですが、クリエイターとして開催に立ち会ったのは前回の「一龠」からですね。

ァネイロ:meloさんは実際に参加してみてどうだった? 個人的には、やっぱりリスナーの母数が多い分、大勢に見てもらえるのがうれしいなと思っていたんだけれど。

melonade:参加した体感としても、やっぱり楽しかったですね。けど、ァネイロさんの言葉通り“魔境”ですね、「ボカコレ」は(笑)。すごいイベントだなあ、と毎回思わされます。あとは、最近でいうとイベント期間中だけでなく、後から評価が上がってくる曲も増えていますよね。それも面白い一面だな、と思います。

ァネイロ:それでいうと、ぼくはボカロ関連やインターネットのイベントも、ずっと後追いでアーカイブを見てきた人間だったので、「昔こんなお祭り騒ぎがあったんだよ」的な形でしか知らないことも多い中、「ボカコレ」はリアルタイムで参加できてる感じがすげえ楽しいですね。ぜひ今後も参加していきたいです。

——期間中は順位付けもたしかにありますが、そもそもは大勢が本気の曲を持ってくる、精鋭曲の揃う場ですからね。次回開催に向けての側面も踏まえつつ、おふたりとしては今後どんな創作へ挑戦していきたいですか。

melonade:アイデアが尽きない限り何かしらやっていきたいですよね。

ァネイロ:そうだね。思いつき次第すぐに。ただ「どんな創作へ挑戦したいか」って言われるとちょっと難しくて、やりたいと思ったことは大体着手してきたというか、思いついたら人に取られる前にやらないといけないので(笑)。今も何かやりたい欲求はあるんですけど、具体的なアイデアは現状ストックがないです。助けて下さい(笑)。

——そうしたら現状はインプットを強化して、新しい物やまだ誰もやっていない物のアイデア・ヒントを探す期間かもしれませんね。

ァネイロ:そうかもしれません。すげえ斜に構えながら人の作品をたくさん見て「なんかできねえかな~」って。僕はイメージを掴めたり見つけたりすると一気にいろんなアイディアが浮かんで来るタイプなんですよ。「おぉ、おぉ?……おぉ~!」って。

 それをmeloさんと相談しながら、3軸に乗っ取りつつどんどん膨らませていくのがいつもの流れですね。根幹の発想が面白ければ、そこからどう味付けしても面白くなると思うので、ひらめきは今後も大切にして、チャレンジしていきたいです。

melonade:自分は映像を作る以外にも、昔やってたようなツール開発もまたやりたい気持ちがありますね。それと、自分みたいに「プログラミングを使って創作したい」「何かを作りたい」と言って下さる方々に向けの手助けや発信は、今後もっと積極的にやっていきたいですね。

過置換 / feat.flower

※イベント主催者の都合により、8月に開催を予定していた『ボカコレ2024夏』は中止となりました。詳細は公式WEBサイトをご覧ください。

■ぼかえり2024夏 ~1回限りのボカロ夏祭り~ 開催!【ぼかえりなさい!】

詳細については公式WEBサイトをご覧ください。

『The VOCALOID Collection』特集

 ボカロ文化をきっかけに生まれたインターネット等で活動するクリエイターやユーザー、企業など、ボカロに関わる全ての人々がネット…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる