『iPhone 15』『Apple Watch』はどのモデルを買うべき? 用途に合わせた選び方を考えてみた
『iPhone 15 Pro』を選ぶべきなのはどんな人?
とことんカメラの機能を突き詰めたモデルが『iPhone 15 Pro』だ。48MP ProRAWにくわえ、48MP HEIFでの撮影や、ProRes 4Kかつ60fpsのビデオ撮影ができる。ProResビデオを外部ストレージドライブに直接録画も可能だ。
『Apple Vision Pro』で観る映像を撮る場合も『iPhone 15 Pro』が必須になるだろう。超広角とメインカメラを使って空間ビデオが撮影できるのは『iPhone 15 Pro』ならではだ。
また、『iPhone 15 Pro Max』なら120mm相当の望遠レンズが使える点にも注目したい。「テトラプリズム」を組み込んで5倍の光学ズームが利用できるのも特徴だ。単にスクリーンサイズが違うだけでなく、望遠性能が異なるのも「iPhone 15 Pro』と『iPhone 15 Pro Max』を迷ううえで見るべきポイントになるだろう。
ワンランク上のモバイルゲーム体験を楽しみたい人は『iPhone 15 Pro』を選択するのがよさそうだ。新チップ「A17 Pro」によってゲームの品質が高まる。解像度が向上してダイナミックなライティングやエフェクトによりリアルさが増すし、リアルな波や反射など水の表現も向上するという。
『バイオハザードビレッジ』や『バイオハザード RE:4』などのコンソール専用だったタイトルがiPhoneでプレイできるようになるそうだ(年末までに登場)。これからはコンソール版やMac版のみだったゲームが『iPhone 15 Pro』向けに続々登場するだろう。
ところで、発表会では「史上最も軽いProモデルになった」と自慢していたが、よくよく比較してみると『iPhone 14 Pro』から19グラム軽くなっただけ。100円硬貨4枚分の違いだ。ディスプレイのベゼル(外枠)が細くなったことでディスプレイのサイズを変えずにiPhoneの寸法を小さくできたとアナウンスしていたが、こちらも高さと幅が0.9mm、厚さが0.4mm小さくなっただけ。並べて比較すれば違いに気づくだろうが、買い替えて「お、軽くなった! 小さくなった!」と感じるのかという点は心配だ。
「Apple 2030」
今回のイベントの中で頻繁に出てきたのが「カーボンニュートラル」というワードだ。
Appleは2030年までに全ての自社製デバイスが気候に与える影響を実質ゼロにする「Apple 2030」に取り組んでいる。イベントの途中に差し込まれたアップルの主要スタッフが演じたミニドラマでは、母なる地球を擬人化して「2020年にApple全体のカーボンフットプリントを2030年までにゼロにする約束」や「Apple製品のパッケージからプラスチックを完全に排除するのを来年末に目標」としたこと、「革のiPhoneケースも徐々に無くしていく」ことなどを伝えている。
こうした取り組みを紹介した上で、『Apple Watch』のケースには100%再生アルミニウムを使用していて、Series 9の内部には再生された金やスズ、銅、タングステンなども使用していること。そして今回初めてバッテリーには100%再生コバルトを使用したことなどを紹介する方法には感心した。
アップルのサイトには「環境」のページがあり、カーボンニュートラルや「Apple 2030」についても説明されているが、こうしたビデオで目標や現状を紹介すると非常にわかりやすい。実はここが今回、Appleが一番伝えたかったポイントなのではないだろうか。
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