16年前の初代『iPhone』が2600万円超えの超高値で落札 未開封品ゆえに今となっては史料価値も高い激レアアイテムに
海外のオークションサイト・LCG Auctionsで、2007年にAppleが発売した初代『iPhone』が日本円にして約2630万という超高額値で落札された。6月30日に開始当初1万ドルからスタートしたオークションは、みるみる間に値段が吊り上がり、最終的に158,644ドル、190,372ドルと記録を更新しつづけ、7月16日に落札者が確定した。
BREAKING: New all-time record for original iPhone with bidding still underway (regular bidding closes at 5PM EST). Previous record of $63,356 was set by @lcgauctions in February. pic.twitter.com/5d2G5T403b
— LCG Auctions (@lcgauctions) July 16, 2023
とはいえ、古いiPhoneであればなんでも高いわけではない。ここまで高額な落札価格になったのには、それなりの要因がある。
この機種は世界で初めて登場した『iPhone』であり、なかでもとりわけ出荷台数が少ないモデルなのだ。2007年6月、初代iPhoneは4GBモデルと8GBモデルの2種類が発売されたのだが、両者の価格差はわずか100ドル。ほとんどのユーザーは8GBモデルを選択し、4GBはあまり売れなかったそうだ。実際、Appleは発売から約2ヶ月後には4GBモデルの販売を終了している。
そんな経緯があったため、初代iPhone/4GBモデルは大変希少な逸品となっており、一部コレクターから非常に人気が高いのだとか。そんな希少品の未開封品ともなれば、コレクターが金額に糸目をつけずに手に入れようとする気持ちもわかるだろう。
ちなみに、日本で最初に発売されたiPhoneは第二世代機にあたる『iPhone 3G』から。2008年6月のWWDCで発表され、7月から日本を含む世界22カ国で販売が開始された。当時の「iPhone OS 2.0」はApp Storeこそ実装されていたもののコピー&ペーストやマルチタスクなどの機能の実装前だった。のちに発売される『iPhone 4S』からはKDDIが、『iPhone 5s』からはNTTドコモが取り扱いを始め、iPhoneはガラパゴス化していた日本の携帯電話市場をスマートフォン化の波に巻き込んでゆくのだが、それはまた別のお話。
約2600万円という高額で落札された初代『iPhone』だが、日本人にとってはあまり馴染みのない機種だろう。背面はシルバーとブラックの二種類のパネルで構成されており、実は結構カッコいいデザインなのだ。筆者が自宅に眠らせたまま保有している傷だらけの『iPhone 3G』も、もしかしたら後年にはちょっとレアなコレクションアイテムになっているかもしれない。せっかくなので、あと10年ほど“熟成”させてみるのもまた一興だろうか。
〈Source〉
https://auction.lcgauctions.com/bids/bidplace?itemid=1102
https://kotaku.com/iphone-4gb-8gb-sealed-auction-price-190k-apple-1850649480