にじさんじ・えま★おうがすとが森中花咲に人生を救われた話 路頭に迷っていた状況からデビューを果たした彼女のこれまでとこれから
愛嬌のある一面・ほとばしる勘・精神的な不安 2023年春から心機一転を図る
友人がにじさんじに所属していたことから自身もデビューしてみたり、お酒好きな一面があったりと、ここまで紹介したエピソードを振り返ると、えま★おうがすとはユーモアのある人物のように思われるかもしれない。
実際、「えまは生き方や人生が面白い」と森中が話すように、配信中には多くみられるわけではないものの、ときたま生まれるエピソードからは、やはり“持っている”側……言い換えれば「配信者らしさ」を感じさせるような運と行動力、センスを感じられる。
たとえば、にじさんじにとって最大規模となった大型イベント『にじさんじ Anniversary Festival 2021』の開催中、初日はTwitterのアカウントがなぜかロックされ、2日目には自宅のオーブンで焼きタラを温めてみようとした結果燃やしてしまいボヤ騒ぎとなるなど、「いったいどうしてそんなことに?」と思わせる状況が立て続けに起こっている。
一方その頃えま★おうがすとは…… pic.twitter.com/hjmZNgvabY
— えま★おうがすと️️はおさけがだいすき (@emma_august_) February 27, 2021
一方その頃えま★おうがすとは…… pic.twitter.com/uj18Y2BmA9
— えま★おうがすと️️はおさけがだいすき (@emma_august_) February 28, 2021
また、誕生日にエリエール『贅沢保湿』をプレゼントとしてもらった際、リスナーからのコメントを読んだえまは「このティッシュ、甘いの!?」と驚き、その場で嬉々として食べ始め、「むかし、学校でお腹が減ったら、ノートの切れはしを食べていて。後々その時の先生に会ったとき“お前は紙を覚えてる(食べている)奴として覚えていた”と言われた」と告白していた。
なお、当たり前のことではあるがティッシュは食べ物ではなく、原料であるパルプを人間は消化できないため食べてはいけない(消化できないパルプが腸で詰まり、腸閉塞などを引き起こす可能性があり、非常に危険である)
そんなえまは、2023年5月12日の配信で、4月下旬中から数週ほどの休止期間に大阪府・西成区の簡易宿泊所が集中するエリア、通称“ドヤ街”に2週間ほど滞在していたことを報告。
「なんで西成に行ったかというと、大丈夫じゃないことが全部大丈夫になる気がしたから」
「だいたい1年前に僕の家族が大きな病をしまして、それをキッカケに過去のトラウマとかがフラッシュバックしやすくなっちゃったんです。心身ともに不調の日々が続いてて、配信も思うようにできない日が続いて、このまんまじゃいけない! と思って人生の夏休みを作ろうと思ったんです」
「言ってしまえば気分転換のためです。なぜ西成に行ったかと言われれば、勘です。天啓です」
投宿! pic.twitter.com/1sUydoBKnn
— えま★おうがすと️️はおさけがだいすき (@emma_august_) April 20, 2023
大阪府・西成区の一部エリア……とくにあいりん地区は、過去には「日本一治安が悪い場所」ともいわれた地域。近年では改善しつつあるものの、現在でもあまり治安の良い土地であるとは言いづらい場所だ。
今回彼女が訪れた場所があいりん地区かは明かされていないものの、西成地区に女性が1人で2週間も滞在するというのは驚きだ。それだけでなく、思い立ってから実際に行動し、やりきってしまうという行動力と挑戦心にも驚かされる。
2週間の日々を報告した配信のなかでは、自身と親との複雑な関係を語り、教育に厳しかった親とそれに応えられなかった自身への罪悪感を口にしながら、西成地区での滞在を通じて「自分の中の呪いがいくつか解けた」とも語った。
ナイーヴで甘い声色でありながら、口調はハキハキとしており、だれが・どこで・いつ・なぜ・どのようになったかを要領よくポイントをおさえながら話していく日頃のえま★おうがすとを見ていると、彼女が受けてきたであろう厳しい教育の跡を感じ取ることができる。
そのなかで、親からすこし距離を置き、これまで見たことも体験したこともないような異なる環境に身を置くことで、改めて自分自身の輪郭や自信を取り戻す。
彼女のどこかズレて型破りな一面を持つようになったのは、厳しい教育の反動によるものなのだろうか。いずれにせよ、彼女にとって西成で過ごした数週間は、自身を見つめ直すとても重要な機会だったようだ。
あと数か月後の10月には配信活動を始めてから4年目を迎えるえま★おうがすと。心機一転を図った彼女の今後に、一層注目すべきだろう。