『アメトーーク』の「動画編集やってる芸人」たちに垣間見た“動画編集者としての矜持” 「テロップだけで3日かかる」

 2023年6月15日、人気番組『アメトーーク』にて「動画編集やってる芸人」が放送され、それぞれの芸人が動画編集についてのこだわりを語った。

 同番組にはフワちゃんや庄司智春(品川庄司)、徳井義実(チュートリアル)、板倉俊之(インパルス)、ハリウッドザコシショウ、池田直人(レインボー)、土佐卓也(土佐兄弟)などYouTubeで活躍する芸人が登場。

 テロップ一つでコメントの面白さが変わったり、効果音を入れるタイミングが大切だったり、カメラの台数にこだわったりと、それぞれ意識しているポイントを解説していった。

 ときには裏方スタッフではないと分からないようなトークを展開する場面もあった。たとえば、YouTubeの撮影では撮影前に手を叩く動作が存在するが、その必要性がわからないMCの蛍原徹に対し、徳井が詳細を解説。複数台のカメラを用意する際は時間軸を合わせるために、音の波形を確認する必要があるといった専門性の高い内容だった。板倉らは「手の叩き方が違う奴がいる」「手を3回叩く奴もいる」など知ったかぶりをするコラボ相手に対して、辛辣なコメントを残す一幕も。

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 ほかにも、庄司が妻である藤本美貴のチャンネルの全字幕を作成していることを明かし、そのこだわりについて語る場面も。30分動画の場合はテロップの打ち込みだけで3日かかることもあるなど、芸人の域を超えた動画編集マンとしての矜持を明かしていた。

 今回の出演者たちは、YouTubeでの動画作りの要点をしっかりと抑えている印象だ。内容がかなり専門的だったことからもわかるように、テレビとYouTubeのプラットフォームの違いを理解し、対策を講じていることが再生回数を獲得できている要因かもしれない。

 また徳井やフワちゃんは「編集をするとディレクターの気持ちがわかる」と、演者とは異なる景色に付いても言及した。普段「なんで何回も同じことを言われるのだろう」と思っていたことも、いざ自分が編集をすることでその狙いが理解できるのだと言う。それが結果的にTV出演時の立ち回りにも役立っていると語り、YouTuberとしてのスキルはもちろん、本職の芸人としての腕にも磨きがかかっているそうだ。

 今回の「動画編集やってる芸人」は、YouTubeで成功する芸人の傾向が浮き彫りになる企画だった。持ち前の知名度に頼らず、技術面にも献身的に取り組むことが、YouTube上で人気を掴む秘訣かもしれない。

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