ショートドラマで人気グループYouTuberの一角へ。アイルトンモカが語る“挫折”と“代表作の誕生秘話”
活動の場をTikTokからYouTubeへ移す
ーーちなみに、なぜグループで活動することにしたのでしょうか?
まっつー:最初はTikTokで活動をしていたんですけど、知ってくれる方も増えてYouTubeに挑戦することにしたんです。YouTubeをやるとなると、やっぱりグループがいいなと思ったので、僕が必要だと思った能力やキャラクターを持っているメンバーを集めました。
ーー最初からYouTubeを見据えているわけではなかったんですか?
まっつー:活動を始めたばかりのころはどうなるかわからなかったので、そこまでは考えていませんでした。ただ、TikTokがわりと早い段階でバズったので、YouTubeもいけると確信し、動画投稿を始めたんです。
ーーTikTokは、2020年1月に開始してから、わずか9ヶ月で登録者数50万人を突破する人気ぶりでしたね。
じゅん:当時、スーツを着て川に入ってTikTokを撮影したことがあったんです。1月に撮ったので本当に寒くて、これがバズらなかったら心が折れるなと思いながら撮影しました。
ちゅうへい:活動を始めて、まだ10日くらいしか経ってないときだよね。
じゅん:結果は5いいねでした。さすがに心が折れましたね……。
一同:(笑)
ーーあっという間に登録者数が増えていった印象でしたが、苦労した下積み時代があったんですね……(笑)。YouTubeを始めてからは、どうでしたか?
まっつー:YouTubeを始めたばかりのころは、企画やドッキリの動画を投稿していたです。あまり動画が伸びなくて悩んでいたんです。それで、まだ競合が少ないジャンルはなんだろうって考えて、動画の内容をコント系に絞ったんです。
代表作「本当は不良なのに陰キャになりすます高校生の日常」の誕生秘話
ーーアイルトンモカといえば、「本当は不良なのに陰キャになりすます高校生の日常」シリーズが大人気ですが、このシリーズが誕生した経緯について教えてください。
まっつー:せっかくメンバーが6人いるので、人数が活かせるものがいいなと思い、舞台を“学園モノ”に決めました。ストーリーは、じゅんが演じている“兄貴”というキャラクターがTikTokで、すでに出来上がっていたので、じゅんのキャラクターが1番活きるような設定でいこうと思いました。
特にじゅんは“不良”と“オタク”という、真逆のキャラクターを演じるのがすごく上手かったんで、その2面性も活かしたいと思いました。そこから主人公である『ぼっち』というキャラクターが生まれて、そのあとにほかのキャラクターを決めていった感じですね。
えいじ:ほかの配役はけっこう適当に決めました(笑)。
ーーシナリオは誰が考えているのですか?
まっつー:僕とえいじが企画とか台本をいろいろ考える担当をしていて、あとの4人が編集担当です。ちゅうへいがもともと動画の編集技術を持っていたので、あとの3人に教えて、今は4人体制で編集はしていますね。じゅんはアクションの画角のセンスがあるので、そういったシーンの担当をしています。あとの2人は余りものを……。
あつた・りょう:おーい!
あつた:良いこと言ってくれると思ったのに……(笑)。
ーー編集では、どのようなことを意識していますか?
あつた:オチだったり、1話の中で魅せたいシーンは強めのBGMを入れたり、あえて無音にしたりして、ほかのシーンとの差別化をしています。台本をつくっている人が考えていることを汲み取って編集することを意識していますね。
りょう:カットが細かく入ったときは、映像を通して見たときに違和感がないように、つながりを意識して編集します。たとえば外撮影から室内へのシーンへ変わったときに、見ている人が違和感を抱かないようにしています。
ーー今までを振り返り、印象に残っている回はありますか?
じゅん:100話で初めて大がかりな撮影をしたんです。それまではずっと1つの教室を舞台に撮影していたんですけど、初めて大きいスタジオを借りて、同じグループYouTuberの「スクワッド」にも協力してもらい、アクションシーンを撮影しました。
アクションを撮影するときは、“型”のようなものを覚えて撮影すると思うのですが、あまり時間がなかったので、カットを細かくしたりカメラを揺らしたり工夫しながら、なんとか撮り切りましたね。
ーーじゅんさんはアクションシーンの撮影が得意だということですが、意識していることはありますか?
じゅん:カメラアングルについては勉強したわけではないので、けっこう感覚で撮影しているかもしれません。ただ、昔から映画を見ていたので、無意識にそのとき見ていたシーンを参考にしているのかもしれません。YouTubeを始めてからは、映画を見ていてもアングルなどを意識的に見るようになって、今度自分たちで撮影するときに活かしてみよう、と考えていますね。
ーー演技に関して、成長したなと感じるメンバーはいますか?
まっつー:演技はりょうが1番上手くなっていると思います。最初は1番下手だったんですけど。
えいじ:りょうの演技がすごいっていうコメント、最近たくさん来てるよね。ただ、ここ強調しておいて欲しいんですけど、“決してワンテイク目で撮れた映像ではない”というとこですね(笑)。
一同:(笑)
りょう:自分の中であまり感覚は変わっていないんです。今でもセリフを覚えるのはすごく苦手ですし。
まっつー:これだけずっと演じていると、みんな役が自分の中の1つの人格のような感じになっているんです。演じている感覚があまりなくなってきたというか。
えいじ:まさか200話もやると思っていなかったしね(笑)。