ヒカル、制作期間2日のラーメン『みそる』を発売 『みそきん』ブームを逃さない“トップYouTuberのスピード感”

 YouTuberのヒカルが、ラーメン『みそる』を発売したと発表した。

ご報告があります

 5月9日にセブン‐イレブンの店頭に並ぶや否や爆発的に売れて品薄状態が続いている、日清食品が製造協力したヒカキンプロデュースのカップ麺『みそきん』。同商品の発売に際してヒカキンは、構想から開発までに1年を要したこと、商品化までに会議や打ち合わせ、試食会を何度も重ねたこと、宣伝用のCMを制作するのに1200万円以上もの資金を投じたことなど、並々ならぬ情熱を注いできたことを告白。自身の動画の中では、下積み時代に「大好きなラーメンに救われた」といい、「YouTube以外で叶えたかった夢が自分のラーメンを出すこと。その夢がやっと叶った」とまで語っていた。

 そんな『みそきん』の二匹目のドジョウ……いや、本格的なオマージュ企画をこの度、ヒカルが実施した。

 ヒカルは5月20日、「ご報告があります」と題した動画を公開。動画はこんなOP映像から始まる。タオルを頭に巻いて、黒の半袖Tシャツ姿で腕を組むという、ステレオタイプなラーメン店の店員スタイルで登場したヒカル。ネギを刻み、コンロの火をつけ、麺を湯切りする映像とともに、「ずっとラーメンが作りたかった。もう一つの夢だった。下積み時代、つらい時も、諦めそうな時も、ラーメンを食べればすぐ元気になれた。そんな僕がたどり着いた最高の一杯」というナレーションが流れ、最後に「ヒカルのラーメンができました」と伝える――。これは、ヒカキンが『みそきん』発表時に公開したCMの完コピ。映像の構成からナレーションまで、ほぼすべて本家の仕様をトレースしており、相当手が込んでいる。

 とはいえ、こうしたパロディネタであれば、ほかのYouTuberもやりそうではある。しかし、パロディをパロディとして終わらせないのが、ヒカルのすごさ。

 上記のOPが流れた後、ヒカルは「みなさんにご報告があります。YouTuberヒカル、ラーメン『みそる』を販売します!」と宣言し、「ようやく発表できました。2日間考えに考えて、たどり着いた究極の一杯ということで。『みそる』、ばんからで発売中です」と明かした。なんと、ネタで『みそきん』を模倣しただけでなく、本当に自分の名を冠したみそラーメンを商品展開するというのだ。

 「本当に2日間考えただけあって、浅い味してます(笑)」と冗談を飛ばすヒカル。動画では試食会の模様も披露されたのだが、数カ月に及んだ『みそきん』の開発期間とは対照的に、ばんからの店舗で3種類のラーメンを食べ比べした結果、「時間かければいいってもんでもないんで」とし、わずか30分で味を決定していた。販売期間は5月20日からの1か月限定で、販売店舗は都内23区の『ばんから』となる。値段は1200円で、同時発売されるつけ麺タイプの『つけみそる』がライス付きで1300円となっている。

 ちなみに、OP映像は4万円で作ったとのこと。ヒカルは「正直大変だった。このスピード感でやるというのは」と述べ、「ずっと夢の一つだったんですよ。ラーメンを作るっていうのが。だから、そこには正直嘘はなくて。いいものができたなっていう感じですね」と感慨深げに話していた。

 『みそきん』ブームが冷めやまぬうちに、みそきんのオマージュ企画を即座に展開するのみならず、人気ラーメンチェーンを巻き込んで商品化まで実現したヒカル。このスピード感と行動力こそが、彼をトップYouTuberに君臨させている理由なのかもしれない。

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