みそきんは「ヒカキンの人柄」が伝わる一杯に 初のプロデュースブランドに感じた“らしさ”の正体

みそきんは「ヒカキンの人柄」が伝わる一杯に

 人気YouTuberヒカキンのこだわりが詰め込まれた「HIKAKIN PREMIUM(ヒカキン プレミアム) みそきん 濃厚味噌ラーメン/濃厚味噌メシ」が5月9日、発売された。

 小さい頃からラーメンが大好物で、「ラーメンに救われた」とさえ語っている日本一のYouTuberは、人気企画「47都道府県ラーメンダーツの旅」で日本各地の名店を食べ歩き、現在岡山市の人気店となっている『麺処くるり(二代目)』の味噌ラーメンに対する思い入れも度々明かしてきた。そんななか、キャリアで初めて全面的な活動休止期間を取り、カップラーメンを開発。仲間のトップYouTuberたちからも絶賛の声が上がっている。

 しかし、忖度を抜きにして本当に美味いのか? ということで、リアルサウンドテック編集部は「みそきん」を入手。ラーメンの食べ歩きを趣味とする編集者が試食してみた。

 具材は太めのもやしにメンマ、ねぎ。中太のちぢれ麺で、やや黄色味が強く見えるのがビジュアル面でも味噌ラーメンにマッチしている。スープは「濃厚」という割には濃度が高すぎず、別添の香味油と相まってスパイシーな香りが食欲をそそる。

 スープを一口飲んでみると、ニンニクのパンチとゴマの香ばしさが際立つが、意外とスッキリとしていてバランスがいい(ラー油ベースの香味油も辛味は抑えられている)。中太の麺は食べ応え十分で、スープが本格派の仕上がりだけに、揚げ麺のジャンク感がカップラーメンならではの魅力をきちんと担保しているのがうれしい。一言でいうと、トータルでちゃんと美味しい。

 なんとヒカキンらしい一杯だろうか。

 「ラーメン/カップ麺」はYouTubeでも人気のジャンルだが、「ペヤング」が象徴するように尖った商品、変わり種商品が話題を集めている。ラーメンYouTuberのトップランナー・SUSURU TV.でも、二郎系をはじめとするエクストリームな店舗を紹介した動画が高い再生数を記録する傾向があり、ラーメン店のチャンネルでも、家系のなかでも際立った濃厚さが魅力の「王道家」が人気を博していたりする。

 目立ってナンボのYouTubeーーそんななかでヒカキンが送り出したのは、フックはあるが奇をてらわず、実直に「美味しいラーメン」を追求した一杯だった。“本業”の活動とまったくブレがなく、有名人がプロデュースしたあらゆる商品のなかで、これほど「本人の人柄」が感じられるものも珍しい。

 結論として、ヒカキンのファンは当然のこと、「美味しいカップラーメンが食べたい」という人にもおすすめできる商品だと思う。同時発売の「濃厚味噌メシ」は具材もたっぷり、スープはさらにニンニクが効いてインパクトがあるので、刺激を求める人はこちらを購入するといいかもしれない。もしかしたら「YouTuber」という言葉に対する一般的なイメージと裏腹に、地に足のついた新ブランド「HIKAKIN PREMIUM」から出てくる次なる商品が、いまから楽しみだ。

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