ASUSの2023年初夏モデルはハンパない! 大量の新モデルたちを台湾でチェックしてきた

ASUSの2023年初夏モデル

 2023年4月21日、ASUSが2023年初夏モデルとなるノートPC新製品を発表した。3月には同社のゲーミングブランドであるROG(Republic of Gamers)の新製品が発表されたが、今回は「Zenbook 」「Pro Art」「Vivobook」3シリーズ、18機種のノートPCのお披露目となる。それを速報としてレポートしたい。

 発表会は台湾台北市にあるASUSの本社にて行われた。というわけで……。

 実際にASUS本社まで行ってきた。なんと今回はASUS社からの招待があり、台北にある本社見学を兼ねた発表会取材に参加。ASUSジャパンの広報担当いわく、グローバルに展開している同社でも初めての試みだったとか。日本市場に向けた同社の本気度が伺える。

 薄型軽量を追求した「Zenbook」、クリエイターを意識した「ProArt」、エントリー層に向けバラエティに富んだ「VivoBook」の3シリーズについて新製品が発表された。その総数は合計18モデル! バリエーションモデルまで含めると100を超える新製品が登場したことになり、ASUS史上もっとも多い発表会になった。

少ないことは豊かである

 2023年のテーマは「LESS is MORE(レス イズ モア)」。モダニズム建築の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエが提唱した、不要な要素を省いた美しさを言い表した言葉だ。ノートPCはサイズやスペックによる制限が多いため、何を削ぎ落として何を特化させるかがメーカーの腕の見せ所といえる。

 それでは発表されたそれぞれのシリーズから気になったモデルをピックアップしてご紹介しよう(すべてのモデルと価格は記事末尾にまとめて記載)。

 まずはASUSノートPCの新基準ともなりそうな『ASUS Zenbook 15 OLED』。15.6型の大画面に2.8Kの美麗なディスプレイを搭載した、大画面薄型ノートPCだ。

 ASUSは2021年度のOLEDディスプレイノートPC史上において、出荷台数ナンバーワンブランドの記録を持っているほどOLEDディスプレイに定評がある。2023年モデルはディスプレイをさらに進化させ、新たに「ASUS Lumina OLED」という名前に変更された。さらなる美しいディスプレイを備えたモデルには、この名前が与えられている。

 『ASUS Zenbook 15 OLED』は、AMD社の「Ryzen 7 7735U」プロセッサーを採用しており、いわゆるインテルPCではないのも特徴だ。AMDのプロセッサーは消費電力に優れており、15インチの大画面ながらタフネスバッテリーを追求できるのは嬉しいユーザーも多いはず。美麗・軽量・大画面を実現した、作業効率のためのニュースタンダードになるのではと予感している。

 クリエイター向け機能が充実している「ProArt」シリーズからは『ProArt Studio 16 OLED』をご紹介。こちらはかなりのフラッグシップモデルで、スペックも価格も選ばれし者のみがというレベルの逸品だ。だが、それゆえ個性的な機能が光っている。

 それがこの物理ダイヤルだ。クリック感のあるダイヤルがトラックパッド左上に搭載されており、様々なクリエイティブソフトの操作をアサインできる。動画編集ソフトならタイムラインの移動を、イラストソフトならショートカットやブラシサイズの変更といった具合だ。

 ASUS Lumina OLED準拠の美麗ディスプレイは、タッチ操作やスタイラスにも対応。特にタッチ時の手触りは素晴らしく、思わず指でディスプレイを撫で回したくなるほどだった。物理ダイヤルもタッチパッドも直感的な操作に繋がる要素であり、使いこなせれば作業効率は大幅にアップするだろう。冷却に関してもキーボードごとにエアインテークを完備するなど、文字通りプロを喜ばせる一台だ。気になるスペックだが、CPUはインテル社の「Core i9-13980HX」を惜しげもなく搭載。そしてGPUは最大でNvidia社の「RTX3000Ada」が搭載される。このGPUはワークステーション向けのもので、まさにモンスターマシンと呼べる操作感が得られるだろう。正直、スペックだけでも圧倒的。

 最後は『ASUS Vivobook S 14 Flip』を紹介する。名前にOLEDが付いていないことからもわかるように、ASUS Lumina OLED非対応のモデルだ。しかし、クリエイティブ用途よりもビジネスや日常使いを意識する人であれば、こちらのディスプレイでも何ら問題はない。

 このモデルはフリップ式、すなわちディスプレイを360度回転させることが可能。対面相手に画面を向ける、180度展開させて複数人で見下ろす、テントのように立ててフットプリントを狭くする、タブレットのようにホールドする……などなど、アイディア次第で幅広い使い方ができるのがフリップの魅力だ。

 タッチにも対応しているため、タブレットのように構えれば立ち仕事用PCとしても使えるだろう。個人的に、このモデルもAMDプロセッサーを採用しているのが好印象だ。ホールドする機会が多いモデルなだけに、発熱の少なさは快適性に繋がると期待している。

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