『VTuber最協決定戦』本戦は今日18時から! 今大会に“注目すべき理由”をその功績と共に語らせてほしい
本日4月15日は、渋谷ハルが主催となって開催される『VTuber最協決定戦 SEASON5 Ver APEX LEGENDS』(以下、V最協)の当日である。
本稿では本日行われる『V最協』の結果には当然触れることはできない。だがここまでの盛り上がりをまとめつつ、ここ数年の周辺状況やさまざまな大会と比較し、どういった違い・面白さがあるのかについて記していきたい。
本大会の主催者・渋谷ハルはVTuber~バーチャルタレント事務所「Neo-Porte」の運営・所属タレントとして活躍しており、「渋ハル」の愛称でも親しまれている。2022年4月にはアメリカに本拠地を置くeスポーツチーム「Team SoloMid(TSM)」のFPS/TPS部門にストリーマーとして加入するなど、VTuberシーンという枠を飛び越え、FPSシーンにおいても注目を集める存在となっている。
そんな彼が『V最協』をスタートさせたのは、2018年10月のこと。当時PCゲーマーの間で大流行していた『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』(現:『PUBG: BATTLEGROUNDS』)をメインにして開催したのが始まりである。なお、厳密には2018年7月に一文字違いの『VTuber最強決定戦』がおこなわれているのだが、『V最協』の歴史としては10月開催の大会が初回となる。
2020年8月には開催タイトルを『Apex Legends』に移しての『V最協』が開催され、今回で5回目の開催となった。渋谷がNeo-Porte所属として開催する初めての大会となるが、VTuberシーンのみならず『Apex Legends』のファンからもその注目度は高い。品川・横浜・京都・博多の4か所の映画館でパブリックビューイング開催が告知され、上映チケットは即完売。また今大会からは『V最協』初となる関連グッズの販売を開始、売れ行きも好調なようだ。
『V最協』の大きな魅力といえば、ふだんは個々で活動するVTuber~バーチャルタレントたちがチームを組んで協力し、優勝を目指して努力する姿や、初対面のメンバーが仲良くなるまでの過程で生まれるトークや名シーンといった面白い配信の数々だろう。
各出場者がハイレベルなプレイスキルを披露するだけでなく、多くの見どころを生み出す個性豊かなメンバーが揃う本大会。出場者の多くが数千人~1万人以上の同時視聴者を呼び込める人気者であるため、大会の本配信や各出場者視点の配信など、すべてを合算すると軽く見積もっても約10万人を超えてくる。
そして何よりの魅力は事務所所属・個人勢など関係なくVTuberの“チャンピオン”を目指して競い合う“オールスター感”であろう。FPSの腕前に自信があり、多くのファンが期待を寄せるVTuberらが揃うオールスター戦として、非常に楽しみにしている人が多いのだ。
今大会の出場者を振り返ってみると、「ホロライブ」「ホロスターズ」「にじさんじ」「ぶいすぽっ!」からの出場者が中心となっており、計60名の出場者の過半数となる47名ものメンバーが参加、3つの事務所を合わせた人数は過去最多となっている。
VTuberシーンを追いかけるファンのなかには「箱推し」の人、つまりそれぞれの事務所を中心に追いかけるVTuberファンも少なくない。それもあって、自身が追いかけている事務所以外のタレントについてはあまり詳しくない、という方もいるだろう。
この『V最協』では事務所の垣根を飛び越えたチームが結成されることがほとんどだ。「自分の推しが素晴らしいプレイを見せてくれるのか?」といった側面から楽しむだけじゃなく、チームメイトとして、あるいは素晴らしいプレイを魅せた他チームのタレントに驚かされたり、チームメイトが休んでいる代役として他チームのメンバーがやってきたりと、さまざまな角度で新鮮な驚きや他事務所のタレントを知る機会を与えてくれる。
また、『V最協』は「VTuberのVTuberによるVTuberのための大会」とも称される。出場するタレントにとっても「今まで知られていなかったが、面白いタレントがいる」と、自身の存在を知ってもらえるきっかけとなることもなる。オールスター感の強い大会ながらも、今もなおシーンの輪を広げる役割を果たしているともいえる。