“リスナーの声を聞くこと”を大切にしてトップライバーに とおるが伝えていきたい「ライブ配信の素晴らしさ」

とおるが伝えていきたい「ライブ配信の素晴らしさ」

 ライブコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」で行われた「Your Storyーあなたの物語にはチカラがあるー」で、「とおる」が見事インタビュー権を獲得した。とおるのライブ配信では、スタート以来、“リスナーの声を聞くこと”を大事にしてきたという。元々は教育学部で教師になるための勉強していた彼が「Pococha」を始めたきっかけから、積極的に自分の声を発信する理由まで、たっぷりと語ってもらった。(Nana Numoto)

――「Pococha」を始める前はどんなことに取り組んでいましたか。

とおる

とおる:元々は教育学を専攻する普通の大学生でした。卒業と同時に教員免許が取れる大学だったので、同級生はみんな教師になっています。けれど僕は大学3年生の秋に教育実習に行ったときに「何か違うな」と思ってしまい、教師にならずに就職活動をすることに決めました。その一環として、本当の自分の強みを作りたいと思って「Pococha」を始めたんです。

――就職活動ではアルバイトや部活動を頑張ったことをアピールする人が多いなかで、あえて「発信すること」を強みにしようと思ったのはユニークですね。

とおる:大学生のころは、100人ほどの委員がいる生協の学生委員会に入り、班長として人をまとめる立場ではありましたし、服飾関係のアルバイトでは学生アルバイトの一番上のランクまで昇給もしました。でも、実績を積んで就職活動に挑んだつもりが、このようなアピールポイントでは他の人とあまり変わらず、自分だけの強みがないと気づいてしまって。なので、普通ではできないようなことをしようと、その当時はTwitter、Instagram、YouTubeの時代がきたなと思っていたので、これらを全部使って発信を始めたんです。そうやって使っていくうちに動画という側面でYouTubeの次に来るものはなにかと考えたところ、調べていくうちに「Pococha」にたどり着きました。

――ライブ配信をやろうと思ったのは就活のためということになりますが、そこからここまでのめり込んだ理由はありますか?

とおる:ただ純粋に楽しかったんですよね。「Pococha」内のイベントで入賞させてもらっていたこともあり、当時スタートさせたSNSの中で一番結果が出ましたし、その流れで「このまま頑張ったらどうなるかな」と「Pococha」に注力していったことがのめり込むきっかけだったかもしれません。自分としてもライブ配信にずいぶんハマったなという感じはしていますね。

――ライバーの活動のほかにも、事務所を立ち上げたそうですね。設立にはどのような思いがあったのでしょう。

とおる:3月27日でライブ配信を始めてちょうど4年となり、ライバーになって世界が変わったなと心から思うので、それをもっといろんな人に伝えていきたいんです。最初は気軽な気持ちで始めた「Pococha」でしたが、スタートして半年で男性ライバーの中でマンスリー1位(月間で最も応援を集めたライバー)になるなどの輝かしい功績を残すことができて、ライブ配信は面白い、こんなにもやりがいのあるライブ配信を、もっと世の中に広げたいう自分の気持ちが強くなりました。自分自身のこの思いと、「こんな事務所があったらいいのに」というほかのライバーたちの声を実現させるために、ライブ配信事務所も立ち上げました。世の中には「仕事が合わないけれど生活のために働かないといけない」と嘆く人たちも多いので、こういう世界もあるということをみんなに知ってほしいですね。

――とおるさんは主に雑談のライブ配信をされていますが、雑談は気軽に始められる一方で一番競合が多いのではないかと思っています。工夫されていることはありますか。

とおる:スタートのときから変わらず、“聞くこと”を大事にしています。自分が喋るのも人に喋ってもらうのも両方雑談には違いありませんが、僕は人から聞くことの方に重きを置いています。実は僕がそうしようと思ったのはライブ配信をスタートするきっかけでもあるんです。仕事から帰ってきて家に一人ぼっちでいるときに、話し相手がいたらいいなと思うことがありますよね。そんなときに恋人や家庭を持たない一人暮らしの人たちが明日も仕事を頑張れるような場所を作りたいという思いでライブ配信をスタートして、いまもその姿勢を崩さず続けています。

――パフォーマーとして自分が面白いトークをするわけではなく、みなさんの話を聞くことで人が集まってくれる場所になればいいという思いだったのですね。具体的にはどんな会話が多いですか。

とおる:日常的な会話が多いですね。みんなに「今日はなにしてた?」と聞くと、今日は仕事をしていたとか、買い物に行っていたなどと返ってきます。病院に行っていたと聞いた時には体調のことを聞くし、仕事の話のときは毎日どんなことをしているかという話題になるのでジャンルはけっこうバラバラかもしれません。

――ライバーさんはリードしていく性格の方が多いと思いますが、とおるさんのように“話を聞く”というスタンスを取れるのはすごいですね。

とおる:本当にリスナーさんに引っ張ってもらっているという感じです。マンスリー1位のときもリスナーさんが「取ろう!」と声をかけてくれて、「じゃあ、頑張って目指してみるよ」というやりとりがほとんどですね。

――特に近いリスナーさんである「ファミリー」の雰囲気も良いんですね。

とおる:本当にファミリーには助けられています。僕の中では、僕自身じゃない「とおる」というライバー像をみんなで作り上げているというイメージが強いです。だから自分をすごいと思ったことはあまりないんです。

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