走りの美・純内燃機関のジャガーFタイプと、空間の美・SUVショーファーモデルメルセデスマイバッハGLSに試乗

ジャガーFタイプとメルセデスマイバッハGLS

エンジニアの名を冠した高級モデル

 そして試乗会最後の1台がメルセデス・マイバッハGLS。メルセデス創業期におけるエンジニアの名前を冠したメルセデスブランドの頂点に位置するモデルだ。ボネットにはメルセデスのSUVモデルとして唯一、スリーポインテッドスターのマスコットが鎮座する。ベースとなったのはメルセデスのGLS。マイバッハにふさわしいモデルに改良を受け、ボディサイズは全長5205×全幅2030×全高1838(mm)と堂々たるもの。車重は2840kg。そのビッグボディを軽々と走らせるパワーユニットは558PS/730Nmのスペックを誇る4リッターのV8ターボエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド。このマイルドハイブリッドの恩恵で発進時や微速時に深くアクセルを踏み込む必要がないのだ。つまりクルマの姿勢をいたずらに変えないので、後席のゲストは不快に感じないということ。
 また、乗り心地はさすが。SUVらしく23インチサイズのタイヤを履くがまったくその大きさも感じないほど。またルーフレールもあるがその風切音も徹底して抑え込まれている。

走るファーストクラス

 乗り込むためにドアを開けると床下からステップである巨大なアルミ製のランニングボードがせり出してくる。その動きもスムーズ。これが出てから、つまりはドアを開けてもらってから乗るのに慣れていないとこのボードでスネを打つことになる。またクルマ自体がスムーズすぎるのでエアサスで25mmほど車高が下がるのだがそれも気づかないほど。運転席はベースとなったGLSのデザインが色濃く感じるが、後席はさすがに別物。後席の位置はベースモデルのそれよりも120mm後方に。個々のスペースを確保したファーストクラスのようなシートで、センターアームレストにはお約束ともいえるシャンパングラスの収納部と750ccサイズのシャンパンボトル3本が入るクーリングボックスを装備する。アームレスト前方にはすべての快適装備関連が操作できるタブレット、リアエンターテインメントシステムのモニターなど贅を尽くした装備の数々がある。そんな陸を行くファーストクラスのお値段は2915万円からだ。

◎参考情報

ジャガー
https://www.jaguar.co.jp/index.html

メルセデス・ベンツ
https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars.html

 

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