本物の"文武両道人望激アツプリンセス"を目指してーーにじさんじ屈指の真面目な頑張り屋、リゼ・ヘルエスタが人を惹き付けるワケ
まっすぐで真面目なリゼ・ヘルエスタは、配信内外においてさまざまな名シーンを生み出してきた。一方で、彼女には「陰キャ」「コミュ障」な一面があることも知られている。
その一部となるエピソードをズラっと挙げてみよう。
・「アルバイトをしているが人手が足りず疲れていて、疲れを取る良い方法はないですか?」というマシュマロに対し、「ひたすらコンクリートを眺めてます」「車や猫が通ってもたくましく生きてるんだなぁと思えて癒される」と平然とした面持ちで答える。
・友人が少なすぎるのがバレないように「LINE交換までの手順」を自宅で練習していた。
・文化放送で放送していたラジオ『リゼるるListen』内で「グループワークが苦手だった」という話題がリスナーから届くが、「自分の存在感を消す」意識が足りていない!と逆に一喝してしまう。
・にじさんじ・ホロライブのメンバーらとテーマパークを一緒に楽しんでいるとき、キャストの人に調子づいた返事をしたら逆に口ごもられたため、その後キャストの方々と一切会話しようとしなかった。
・公式番組の収録に際して後輩の魔使マオと初めて出会った際、お互いコミュ障すぎるがゆえに目もちゃんと合わせることができないままで挨拶を済ませてしまう。自宅に帰ったあと、Discord上で魔使宛に謝罪メッセージを送る。
配信内やラジオ内で語られたエピソードでも有名なものをピックアップさせてもらったが、この他にも彼女のコミュニケーション下手な一面を伺い知れるエピソードはまだまだ沢山ある。
リゼに大きな注目が集まってくキッカケのひとつでもあり、彼女を面白がるにじさんじの大先輩「月ノ美兎」とのやり取りを紹介しよう。
リゼにとって月ノ美兎は、にじさんじ加入以前から視聴し「にじさんじを知って入ろうと思った」キッカケの人物だ。2人が初めて配信上で絡んだのはリゼが2019年8月27日におこなった「10万人記念凸待ち」の終盤でのことである。
当時のアーカイブを視聴すれば、緊張からか声が震えあがり、月ノ美兎から「以前から注目していた」と言われると感嘆の声が漏れ、うまく会話ができないリゼの姿を確認できる。
のちに月ノ美兎は、初めてリゼと月ノ美兎がホテルで宿泊した際のことを振り返り「それまで朗らかに2人と話していたのに、店員から話しかけられたらボリュームが100分の1になった」と語っている。加えて夢か現実かも分からない彼女の奇行を、その身で体験したとも。
コミュニケーション下手ではあるものの、真面目で、強いリスペクトを抱くリゼ。とはいえ、大先輩である月ノ美兎とのコンビも、徐々に緊張感が解れてきたようだ。特にこの1年のふたりを見ていると、今では「友人」とも言える距離感まで近づいてきたように見える。
ここまで紹介したエピソードのほとんどが「相手との距離感を常に考えている」からこそのエラーであり、「人と話したくない」という拒否反応ではないことは重々伝わるかと思う。
こういった話題は、どのようなタイプの人間でも起こりうる「あるある」話であり、すこしでも相手や周囲を慮る想像力を持つ方ならば「確かにそういうこともあるな」と頷けるエピソードに溢れている。
「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ」
かつてサッカーの名選手であったロベルト・バッジオの言葉を借りれば、「コミュニケーション・エラーを起こすのは、コミュニケーションを図ろうと動いているからだ」とみれるだろう。
人間だれでも、他人とうまくコミュニケーションが取れれば嬉しいもの。『リゼるるListen』で共演していた鈴原るるとLINEのIDを交換できた際には、数日近くにわたって”ルンルン気分”であったという。
1年ほどラジオパーソナリティを共に務めた彼女とは、番組開始前はまったく親交が無かったとのこと。しかし、マネージャーが同じで、趣味も共通していたということから、番組を通して仲が一気に深まることになったようだ。
2021年6月いっぱいでにじさんじを卒業した鈴原とは、現在もプライベートで連絡を取り合うことがあるようだ。リゼの生配信中にトラブルが発生した時には鈴原が連絡を送り、リスナーの側から現状を教えてくれることもあったほど。その仲の良さは変わりないようだ。
この他にも、鷹宮リオンが『Minecraft』内に仕掛けた無茶ぶりともいえる「とあるトラップ」に引っかかった際には、3分間しっかりと真面目に、愚痴もすこし込めて無茶ぶりに応えようとしたり……
2021年2月27日に開催された『にじさんじ Anniversary Festival 2021』では、『にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow! 東京リベンジ公演』を終え、無事にリベンジを果たして気持ち良く家に帰ってみると、信じられないほど大量の野菜が届いていたりと、彼女の真面目さとの対比が”とんでもエピソード”を笑える話に昇華してくれることも多い。