『FORSPOKEN』は“悪しき伝統”をくつがえせるか 成功を不安視させる構成要素とは

FORSPOKENは業界の潮目を変えるか

 『サイバーパンク2077』に比肩するほどの例にはなり得ないが、カナダのディベロッパー・BioWareが手掛けた協力・対戦型のアクションRPG『ANTHEM』(2019年発売)や、アメリカのディベロッパー・Bethesda Softworksが手掛けた「The Elder Scrolls」「Fallout」の両シリーズなどもバグの多い(もしくは多かった)作品として有名である。

 『FORSPOKEN』を含めたすべてに共通するのは、AAAタイトルであり、オープンワールドの要素を取り入れている点だ。特に『サイバーパンク2077』とは、度重なる発売延期を経験してきたという共通項もある。悲しいかな、8か月という延期期間もぴたりと一致してしまっている(もちろんこれは作品のクオリティに関係のない数字だが)。最近では、初のオープンワールド化を盛り込んだ「ポケットモンスター」シリーズの最新ナンバリング『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』もリリースとなったが、これまでのシリーズ作品(少なくとも前作『ポケットモンスター ソード・シールド』)にはあまり見られなかったバグ・処理落ちなどが散見され、話題となった。

 『FORSPOKEN』は、AAAタイトル、オープンワールド、発売延期といった構成要素の悪しき伝統をくつがえし、注目度に見合った結果を残せるか。同タイトルが潮目を変えてくれることを期待したい。

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