『龍が如く7 外伝 名を消した男』PVから見る、桐生一馬の空白の時間

『龍が如く7  外伝』PVから見る、桐生一馬の背景

 セガが贈る大人気アクションアドベンチャーゲーム、「龍が如く」シリーズ。裏社会で暗躍する極道の生き様とディープなストーリー、延々と寄り道をしたくなるサブストーリーやミニゲーム、リアルに再現された街並みのマップなどが人気だ。

 2020年にリリースされた最新作『龍が如く7 光と闇の行方』では、主人公の交代や新しいゲーム・バトル仕様が導入されるなど、絶えず挑戦が続けられている。そんな「龍が如く」シリーズは2023年、2024年にファン待望の大きなタイトルのリリースを控えている。

※本記事は、過去作に関するネタバレを含みます。

ファンに衝撃走る

 これまで数々のシリーズ作品において主人公を務め、圧倒的な人気を誇るキャラ・桐生一馬。

 彼の”最後の物語”と銘打たれた『龍が如く6』ラストシーンで、桐生は自らの存在を消すことで大切なものたちを守った。その行動にファンからは悲しみや、これまでの桐生を想うあまりに湧き上がる複雑な感情など、さまざまな声があふれた。なにより、多くのファンのなかにあったのは「これで桐生一馬の物語は終わってしまうのか……」という喪失感ではないだろうか。

 その後2020年に発売された『龍が如く7』では、春日一番が新たな主人公となり、ゲームシステムや舞台などが一新された。一番の底抜けの明るさや熱さ、仲間と戦い成り上がる王道で重厚なシナリオはシリーズのファンにも支持されることとなり、桐生の後釜という大役を担った一番も、ファンに愛されるキャラとなった。

 しかし、昨年9月に公開された「RGG SUMMIT 2022/龍が如くスタジオ新作発表会」にて突如『龍が如く7 外伝 名を消した男』の発売が決定。『龍が如く7』の外伝という位置付けで、再び桐生の物語が描かれることが決まったのだ。

RGG SUMMIT 2022 / 龍が如くスタジオ新作発表会

 このサプライズ発表にファンからは、「桐生を再び動かせる日が来るなんて!」という感動の声や、「龍が如く6の後にどんな生活を送っていたのかが、ついに分かる」という喜びの声が上がった。

ストーリーの注目ポイントは

 公開されたPVでは、まず「2018年の夏」という文字が映し出される。

 2016年の12月を描いた『龍が如く6』の後、桐生一馬はその名を捨て、「大道寺」という寺に僧として身を寄せていた。この寺の名前や桐生の発言からは、「大道寺」が大道寺一派の隠れ蓑として使われている場所であることが分かる。

 また桐生は謎の男からコードネーム"じょうりゅう"と呼ばれており、政界のフィクサーである、大道寺一派の残党からの依頼を遂行している様子もうかがえる。

 果たして桐生はどのような経緯でこの「大道寺」を訪れ、そして一派の依頼を受けているのか。また、シリーズの伝統であるサブストーリーやミニゲーム的な要素はどの程度盛り込まれているのかなど、気になる点は多い。

 ちなみに、本記事の公開時点では「ゲームのボリュームはナンバリングタイトルの半分ほどで、『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』で配信されたダウンロードコンテンツ『海藤正治の事件簿』よりは長い」という情報は明らかになっている。

 ただ一人、桐生の行方を知る伊達さんや、『龍が如く6』では遥や桐生を支えた秋山、そして東城会の面々などの登場を望む声も強い。『龍が如く7』の時系列やストーリーを考えると、シリーズおなじみのキャラクターはあまり登場しない方が自然なのかもしれないが、ファンの心理としては上記も含め、新たなキャラの登場にも期待したいところだろう。

 おそらく、そちらのストーリーは2024年に発売が予定されているシリーズ最新作『龍が如く8』で語られるであろうと予想できる。こちらの展開にも要注目だ。

バトルシステムや物語の舞台は

 龍が如くシリーズといえば、神室町(歌舞伎町)や蒼天堀(道頓堀)といった実際の街をモデルとして、それらを精巧に再現したマップが人気要素の一つだ。また『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』や『龍が如く7』では、新たに横浜の伊勢佐木・異人町(伊勢佐木町)が舞台となり、話題を呼んだ。

 『龍が如く7 外伝 名を消した男』の舞台は公表されていないが、京都や奈良などの寺院が多い街が新しく登場するのか、はたまたおなじみの神室町、蒼天堀、伊勢佐木・異人町などが舞台になるのか、ファンの熱い予想が繰り広げられている。

 ちなみに公式では、ゲーム内キャラとして登場するキャバ嬢を募集するキャンペーンが行われていたため、「少なくともキャバクラなどの施設でのミニゲームなどは行えるのではないか」と言われている。

 今回の発表で特に注目されたであろう点は、バトルシステムだ。『龍が如く7』では、それまでのナンバリングタイトルのアクションを一新し、従来の喧嘩アクションと、RPGのコマンド入力システムを融合させた「ライブコマンドRPGバトル」を採用していた。そして、『龍が如く7 外伝』ではアクションバトルが採用されることが明らかになった。

 「思う存分桐生を動かしたい」「喧嘩がしたい」というファンの期待が叶えられたかたちとなり、このアクションバトルの導入にはSNS上でも喜びの声が多く上がっている。

発売日は未定! 続報を待とう

 『龍が如く7 外伝 名を消した男』の発売は2023年と発表されているが、初報があった2022年9月から4ヶ月が経過した現在も、詳しい発売日は明らかになっていない。

 なお、直近ではリメイク作品である『龍が如く 維新! 極』の発売が2023年2月22日に迫っており、公式Twitterなどでも毎日にように情報が公開されている。ひとまずは『龍が如く 維新! 極』の発売後や、大型連休などの節目での追加情報の発表や新情報の公開に期待しよう。

『龍が如く7外伝 名を消した男』ティザートレーラー

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