90年代のSF映画やサブカルチャーから着想 「G-SHOCK」40周年を機に登場した新たなカプセルタフ『G-B001』の魅力とは

デザインは90年代のSF映画やサブカルチャーから着想

生まれ変わったカプセルタフ

 カシオ計算機はG-SHOCKの新製品として『G-B001』を2023年1月27日に発売することを発表した。1994年に発売され人気を博した『DW-001』のフォルム&コンセプトを継承しつつ、着脱式のベゼルという新しい構想から生まれたのが特徴となる。発表会に登壇した技術本部・企画部の井ノ本氏によれば「まず、初号機とも呼べる『DW-001』はカプセルタフ”というコンセプトの下、それまでのタフ形状とは一線を画した、パーツ構成によって作られたモデルになります。全身をカプセルが包み込むように耐衝撃性を担保するというような構図で、アイコニックな二色成形、サーモセンサー機能を取り入れたドットデザインを持つベゼル、装着性を考慮したバンドパーズ、バンドにインサートされたメタルパネルなど、独特な構成によって人気を博したモデルとなります。一度、2010年に『G-001』として復刻しておりますが、 2023年に新たに進化を遂げ『G-B001』として生まれ変わります!」と宣言。

ワクワクが展開する樹脂×メタルベゼルの組み合わせ

 実は2023年はG-SHOCKの40周年。「過去の『DW-001』に敬意を示しつつコンセプトを再解釈、進化させたかった」と井上氏。初代ともなる『DW-001』のカプセルタフのワードからカプセルトイを想起し、「中に何か入っていて、カプセルを開くことでワクワクだったり、驚きがあるようなものを作りたかった」と続ける。今回の『G-B001』では、初代同様のカプセルタフというコンセプトの下、包み込むだけでなく、カプセルを開いて、中に新たな驚きがあるという再解釈を加えたかったそうだ。開発には困難もあったが、「G-SHOCK」の歴史は挑戦の40年でもあるとして各部署へのアプローチを続けたという。

異素材のベゼルが1本で両立!

 その結果、『G-B100』はカプセルタフにカーボンコアガード構造やメタルカバー構造など、中心部を守る技術をかけ合わせた進化版に。包まれたカプセルが開き、素材の形状も異なるメタルのベゼルが隠された構造となったという。「 カーボンコアガードによって、ベゼルの着脱が可能となり、それを開くことでメタルカバーが見える。まるで、カプセルを開くみたいに異素材のベゼルが両立することとなったのです」。これまでベゼルの交換構造を持つモデルは他にもあったが、ベゼルを付け替えるっていうのでなく、 包まれたカプセルベゼルを着脱することで、ひとつでベゼルチェンジを楽しめるようになっているのがポイントだ。またBluetooth機能やバックライトクライトなどでモジュールも進化。カーボン強化樹脂をバンドの根本まで回し込むことでバンド自体の交換も可能となっている。

デザインコンセプトはレトロフューチャー

 デザインを担当した技術本部の濱上氏によれば「ただ復刻するだけではつまらないので、メタルベセルはその進化と驚きを表現する最大のデザインエレメント。メタルカプセルをテーマにシンプルでありながらも6時側にスリットケージを用い、ユニークなデザインに仕上げております」と解説。カラーリングについても、『DW-001』が持っているユニークさを引き出していくことを課題とし、「当時としては、近未来な雰囲気がある”カプセルタフ”をメタルベゼルと着せ替えベゼルで表現しました。カラーコンセプトはレトロフューチャー。G-SHOCKが誕生した80年代と『GW-001』が生まれた90年代のSF映画やサブカルチャーにインスピレーションを得てカラーリングを考えました」とのことだ。

 ブラックとシルバーのモデルは、当時大流行したエイリアン襲来をモチーフにした映画で、シルバーベゼルを未知のUFOに例え、バンドには地球を守る防衛軍の銃から放たれるレーザーサイトの光のようなものをイメージしたグラフィックを施している。また、ゴールドモデルはSFアニメに登場するロボットキャラクターをイメージし、ミラー仕上げのゴールドベゼルとブロンズカラーのベゼルにより、ロボットの顔のような雰囲気を醸し出しているという。

『G-B001MVA 』 ブラックベゼル(樹脂)×シルバーベゼル(メタル) 価格3万4100円

『G-B001MVB』 グレーベゼル(樹脂)×ゴールドベゼル(メタル) 価格3万3000円

 「愛嬌あるフェイスデザインによりレトロフューチャーを感じてもらえるのではと。またセットボックスのイエローモデルは交換樹脂ベゼルとグラデーションのスケルトンバンドが付属しており、『 G-B001』のシグネチャーカラーであるイエローとブルーのモデルをベースにしております。この新モデルは着せ替えベゼルや交換バンドなど様々なファッションシーンでお楽しみいただける、新しいカプセルタフデザインです。当時をご存じのお客様には懐かしさと進化、当時をご存じないお客様にもG-SHOCKの遊び心やチャレンジ精神を感じていただけると幸いです」と振り返った。

『G-B001MVE』   イエロー(左2点樹脂)×レインボーベゼル(メタル) 価格4万4000円
 (※着せ替えバンド付き)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる