黒井しばは"神速"だけじゃない にじさんじの柴犬が持つお茶目な魅力を語りたい
現在のVTuberシーンにおけるトップランナーの一つであるにじさんじ。そのなかにおいてもタレントの活躍する分野は日々拡がっている。
メインとなる生配信に加え、事務所が主導する企画への参加や監修、主に一人ひとりのライバーが主導となって進む歌ってみたなどの動画のほか、ここ1年ほどはエンターテインメントのフィールドでアーティストとして日の目を見る者も増加している。
デビューから順を追うように紹介してきた本連載。元1期生、元2期生、元ゲーマーズ組を経て、現在は元SEEDs組の2期生について執筆している。
3回に分けてデビューしたSEEDs組2期生にあって、一番後発となる第3弾メンバーは2018年9月25日にデビューした。今回はその第3弾メンバーから、黒井しばについて書いていこうと思う。
2018年9月25日にTwitterに初投稿、9月28日にYouTubeで初めての生配信をし、にじさんじの一員としてデビューした黒井。緑色の瞳、青紫と白の体毛は、見ての通りの“可愛らしい柴犬”であり、でびでび・でびるに続く2体目(?)となる非人型で“純粋な動物”のタレントである。彼ら2組以降「動物形態」のタレントは登場していないことからも、彼らの存在がいかに貴重なのかが分かるであろう。
ちなみに初配信のアーカイブ動画のコメント欄には、ホロライブの夏色まつりが黒井の可愛さにウットリとしているコメントがあるなど、当時のにじさんじ・ホロライブの関係がうかがい知れる。
— 黒井しば🐕🐾 (@BlackShiba_chan) September 25, 2018
実はこれまでに数多くの動物を飼育してきており、過去には犬、フェレット、ハムスターを筆頭にして「とりあえずいっぱいいる」とツイート。
直近の配信ではネズミ系の動物を看取りつつ、ハムスター1匹、フェレット、デグー、インコなどを飼っていると報告している。
過去のアーカイブを見てみると、配信途中に物音が聞こえてくることもあるほどで、しかも頻度が多めだ。
その影響からか動物にまつわる知識が豊富であり、動物の飼育に関する悩みがコメント欄に流れてくると、かなり的確かつ具体的な対応策を答えてくれたりと、黒井の「動物愛好家」ぶりが発揮されている。
Wiki間違ってるよ いまはとりあえず、いっぱい#マシュマロを投げ合おうhttps://t.co/LYq2aYBeiX
— 黒井しば🐕🐾 (@BlackShiba_chan) July 25, 2019
黒井の「犬」ネタといえば、前回紹介した矢車と同じく、大人気大型企画「にじさんじ甲子園」において如何なく発揮されたことがもっとも知られているであろう。
「栄冠ナインモード」を使用したこの企画は、入学してきた選手をプレイヤー自身でさまざまに変更し、数年にわたって育成していく内容になっている。
「犬といえば足が速い」という一般的認識をそのままに、黒井は何よりも走力ステータスを優先的に育成されてきた、むしろ「犬が足速くないわけがない!」という宿命のようなニュアンスが強いほどだ。
特に2021年にドラフト入りした葛葉のチームでは、チーム名が「神速」ということもあって、全員が走力ステータスを重点的に育成される運びとなった。しかも選手育成初年度ということでかなり低い能力の選手しか集まらず、「黒井!代走要員で育てるから!走っとけ!」と苦笑い含みで育成スタートした。
だがその後育成していた世代が主力級になると、外野陣が手薄という理由もあり、黒井はスタメンに抜擢。代走要員をスタメン起用するということで監督の葛葉も心配していたが、自慢の走力を活かして走攻守いかなる場面でもチームを支え、葛葉監督およびリスナーの目を大きく引くことになった。本配信だけでなく、別の配信でも話題がたびたびあがり、黒井の活躍をまとめた切り抜き動画が作られるほどだった。
2022年の企画では前年の大活躍もあり、4巡目に葛葉監督が直々に指名。強豪チームとなり能力が高い選手が何人もいるなか、チームキャプテンに任命までされるなど信頼を勝ちとっている。「神速といえば黒井が代表格」と多くのにじさんじメンバーやリスナーから言われるほどであった。