キズナアイから『紅白歌合戦』のウタ、そして『絆のアリル』へ。受け継がれ、飛躍していく「バーチャルな存在」たち
さて、バーチャルな存在に会うためには、現状ではVRヘッドセットをかぶり、VRの世界へ飛び込みに行くのが、おそらく最も濃厚な体験ができる方法だろう。一方で、「世界に当たり前のように存在している」と示すには、ARデバイスで現実世界と重ね合わせるのが効果的と言われている。
2022年は、ナイアンティックを中心に、VPS(ビジュアルポジショニングシステム)などの技術面でARの発展が進んでいる一年でもある。一方、デバイスはまだまだ発展途上だ。そんな中、ナイアンティックとクアルコムが、興味深いイメージを提示してきた。
サングラスのようにも見えるスリムなゴーグルをかぶるだけで、視界の先にARでなにかが表示される。まさに、ARデバイスの理想像と言えるデモ映像だ。発表されたデバイスはリファレンスモデルであり、これが製品化されるわけではない。
しかし、ARを志向するナイアンティックと、XRデバイスのコアなパーツを手掛けるクアルコムが、こうしたビジョンを共有しているという事実は、ARのさらなる発展を期待させてくれる。ナイアンティックとクアルコムは、2023年にプラットフォームレベルでの連携も開始し、AR開発の領域で協力体制を構築・強化していくとのことだ。来年のいまごろ、バーチャルな存在はどのようにして我々の世界に溶け込んでいるだろうか。
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