教育系YouTuber「ヨビノリ」 その魅力は授業動画以外にも?

教育系YouTuber「ヨビノリ」 その魅力は?

 多くの人が高校生のとき、理系クラスに入るか、文系クラスに入るか悩んだのではないだろうか。その際理系は「難しそう」といったイメージを持っていたかもしれない。理由として、物理や化学、数学といった理系科目の存在があるだろう。高校で学ぶ物理は大きく分けると、力学・熱力学・波動・電磁気・原子の5つに分かれており、化学は、理論化学・有機化学・無機化学の3つに分かれている。さらに大学に進学すると、物理の力学1つ取っても、「流体力学」や「量子力学」といったさらなる区分と出会うことになるだろう。「そんな難しいもの学びたくない」と思った方もいるかもしれないが、実はとても“面白い”学問なのだ。それを教えてくれるYouTubeチャンネルがある。それが「予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」」というチャンネルだ。

 本チャンネルは、主に理系大学生向けに授業動画を投稿しているチャンネルである。授業をする先生は、「ヨビノリたくみ」という人物だ。彼は大学生のとき、授業を受けているときにつまらないと感じたことがあるという。その理由として、「大学教員は授業のプロではなく研究のプロであり、基礎的なものより専門分野についての方が面白く授業する」といった考えを持っている。元々研究者を目指していたというが、研究者になっても絶対に食べていけるわけではないという不安から、大学時代から働いて予備校の講師のしての経験を活かしてYouTubeで名を売っておこうと考え、YouTube活動を始めたという。また彼はお笑いが趣味であり、大喜利イベントに出演もしている。授業動画内でもボケることが多く、視聴者の笑いを誘っている(最も授業は基本1人で行っているため、ツッコミをする際はセルフツッコミなのだが)。こういった専門的なチャンネルは、他のYouTubeチャンネルに比べ、需要の幅が狭いように感じるが、チャンネル登録者は93.3万人ともうすぐ登録者100万人に届く勢いだ。そんな「予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」」の魅力はどんなところにあるのか。本記事で考察したい。

 メインコンテンツの授業動画の何よりの魅力は「わかりやすい」ことだ。大学生の理系科目となると、高校までで学習した公式や式変形の方法などが基礎知識として必要になる場合が多い。しかしそういったものを忘れてしまっていることが原因で、「なんでその式からその式に変形できるの?」といった疑問から詰まってしまうことがある。しかし本チャンネルではそういった視聴者がつまづきやすいポイントでは必ずと言っていいほど、基礎的な部分に立ち戻り、解説が入る。映像授業の弱点としてその場で質問できないことが挙げられるが、そういった疑問点が生じる場所をなるべく作らないように工夫していると感じる。実際に授業動画を見てみると分かるが、このありがたみはものすごく大きい。また授業動画は基本的に黒板を用いて解説をしているが、黒板ではイメージしづらいトピックが出てきた場合は映像編集を入れて補助している。そう言った工夫も学習のモチベーションを下げないことに一役買っている。

 そして本チャンネルの授業動画の特徴は、1つの科目に対して複数の動画を投稿している点だ。たとえば、「量子力学」という科目では「【大学物理】 量子力学入門①(量子の特徴)【量子力学】」という動画の次に「【大学物理】量子力学入門②(シュレーディンガー方程式)【量子力学】」といった動画を見ることが想定されている。まるで大学の講義のような雰囲気で、授業動画が構成されている。このような構成になっていることで、各動画でのゴールが明確になるため、学習のモチベーションが保ちやすくなる。また空き時間にも見やすい時間の動画になっているものが多く、学生などが通学時間に閲覧できることも魅力だろう。

【大学物理】量子力学入門①(量子の特徴)【量子力学】
【大学物理】量子力学入門②(シュレーディンガー方程式)【量子力学】

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