『Weekly Virtual News』(2022年8月22日号)
「ザッカーバーグの自撮り」がいろんな意味で話題になった、お盆明けのバーチャル界隈
Metaの手掛けるメタバース『Horizon Worlds』は、フランスとスペインでもサービス提供が開始された。しかし、それを知らせるマーク・ザッカーバーグの「バーチャル自撮り写真」が奇妙な話題となった。ザッカーバーグのアバターも、エッフェル塔とサグラダ・ファミリアの3Dモデルもローポリゴンだったのがその要因だろう。「TechCrunch」は「魅力のない写真」と紹介し、そこから各所で(もちろん日本でも)批判的な文脈で取り上げられている。
その後ザッカーバーグは自身の『Facebook』で、アバターなどのグラフィックを改善する意向を公表しており、そちらの画像はそこそこクオリティが上がっている。これが当初の予定通りなのか、急いで打ち出した路線変更なのか、真相はいまのところ不明だ。
この騒動の流れで、『VRChat』や『cluster』では、ザッカーバーグが自撮りしたローポリなエッフェル塔とサグラダ・ファミリアを再現し、配置したワールドが公開される動きも見られた。こうしたパロディによる遊びをすぐに実行に移せるのが、UGCの大きな強みだろう。
『VRChat』などで根付いているUGC文化は、『Horizon Worlds』も目指しているとされる。『Horizon Worlds』が、世界中のユーザーの創造性によって大きく発展するメタバースとなるか、あるいは「失敗作」と揶揄され終わるのか……まだ5カ国にしか展開にしていない以上、答え合わせはもう少し先になりそうだ。